平成13年度 事業報告書 - 116/171page
単価は全体を上回り、特に8〜11月にこの傾向が強い。イシガレイの出荷先としては東京は対象外と考えられるが、逆に売り込む余地もある。8〜11月にもっと売り込めないか。
エ.ババガレイ(図6)
東京市場への年間入荷量は494tと多い(福島漁獲量331t)。産地は北海道42%、青森20%、兵庫16%、岩手7%、福島7%の順(福島での漁獲量の10%が東京市場に入荷)。11、12月の北海道からの入荷が突出している。入荷量の月変動は大きく、冬に多く夏に少ない。単価は4〜7月に安い。宮城からの入荷はほとんどない。仙台に出荷した方が有利か。福島での5、6月の大量漁獲が余りにもったいない。
オ.ヤナギムシガレイ(図7)
東京市場への年間入荷量は72tとカレイ類では少ない(福島漁獲量210t)。産地は49%が福島産(福島での漁獲量の17%が東京市場に入荷)、次いで茨城20%。入荷量は冬に多く、夏に少ない。単価は入荷量の最も多い2月および7、8月に安く、12月が最も高い。12月に出荷を増やせないか。2月の大量漁獲がもったいない。
カ.メイタガレイ(図8)
東京市場への年間入荷量は32tとカレイ類では非常に少ない(福島漁獲量67t)。産地は福島が32%でトップ(福島での漁獲量の15%が東京市場に入荷)、次いで茨城29%、千葉21%。入荷量は4月及び9〜12月に多く、7、8月に少ない。入荷量と単価は逆相関。平均単価は、カレイ類ではヤナギムシガレイに次いで高い。福島での単価は東京市場の単価と比べて非常に安い(他のカレイ類と大きく違うところ)。福島では7、8月のみ単価が非常に高くなる(刺網漁獲物のサイズが底びきの物より大きいのか)。良い物(サイズの大きい物)なら高く売れそうなので、資源管理が実施できないか。
キ.活カレイ(図9)
東京市場への年間入荷量は239tだが、魚種組成は不明。産地は宮城29%、千葉23%、次いで福島19%(44t)、茨城18%と常磐物が大部分を占める。入荷量は5〜7月に多く、冬に少ない。単価は8、9月に高く冬に安い。(2) ヒラメの特徴(図10〜13)
国内での生産量は漁獲魚と養殖魚が半々。東京市場での統計は国内鮮魚、国内活魚、輸入魚の区別はあるが、漁獲魚と養殖魚の区別はない。市場全体では国内鮮魚が34%、活魚が48%、輸入魚が18%を占めている。年間取扱量は2,477tと膨大。
ア.国内鮮魚(図14)
東京市場への年間入荷量は843tと多い(福島漁獲量428t)。産地は青森34%、東京17%、北海道12%、茨城6%、千葉4%、福島、三重が3%(福島での漁獲量の7%が東京市場に鮮魚として入荷)。9〜11月の青森からの入荷量が突出しており、この時期に単価が大きく低下している。一方、この時期に福島産は逆に単価を大きく上昇させている(サイズの違いか)。養殖魚の割合は不明。6月の大量漁獲はもったいない。
イ.活魚(図15)
東京市場への年間入荷量は1,187tと非常に多く、鮮魚の量を上回っている(福島漁獲量428t)。産地は愛知18%、東京16%、大分13%、千葉12%、福島8%(福島での漁獲量の21%が東京市場に鮮魚として入荷、鮮魚と合わせると28%)。冬に入荷の多い県(愛知、大分等養殖魚主体か)と夏に入荷の多い県に分かれる。福島は夏と12月に多い。入荷量の月変動は非常に少ない。養殖魚の割合は不明。
ウ.輸入魚(図16)