福島県長期総合教育計画41/4-000-02/330page

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               経  過  報  告
 県教育庁に設けられた長期総合教育計画策定委員会は、昨年11月以来、本格的に福島県長期総合教
育計画の策定作業にあたってきたが、このほど一応の作業を終え、結果をとりまとめ県教育長に報告
する運びとなった。この報告は、今後の県ならびに市町村等の教育施策推進の資料として、一般に公
表されることになったので、策定作業に従事した者の立場から経過の概要を述べ、本計画書をお読み
いただくうえの参考に供したい。
 計画策定のため、県教育庁内に長期総合教育計画策定委員会が設置された。この委員会は、昭和39
年度に発足したが、その直後、県が県勢振興計画を策定することになったので、この組織をもって、
県勢振興計画(教育部門計画)の策定にあたった。
 県勢振興計画策定を完了した昭和40年11月、県教育庁としては、県勢振興計画の趣旨を教育行政に
具体化するため、長期総合教育計画を策定することになり、策定委員会は、本来の機能を発揮するこ
とになったのである。
 この策定委員会は、教育次長を委員長とし、委員として課長全員と教育研究所長、専門委員とし
て、課長補佐、係長、管理主事、指導主事等を充て、計画案の策定にあたり、県教育長に報告するこ
とを任務とした。計画策定事務の処理および各課間などの連絡調整は、総務課がこれにあたった。
 なお、策定の過程において各界代表25名を審議委員として依頼し、計画内容の検討をいただき、県
民の声を計画に反映する方途を講じた。
 計画策定の経過について簡単にしるすと次のとおりである。
 昭和40年11月……県勢振興計画の分析作業
         県勢振興計画を分析し教育に要請すものは何か、ということを教育の立場から考
         え、急速に発展する本県社会における教育の目標を仮説として設定した。
 昭和40年12月……計画目標の設定
         県勢振興計画の分析から仮説として設定した教育目標、国の教育課題、中期経済
         計画の人的能力開発への要請、本県の特殊事情に基づく教育の課題などから、
          「計画の目標」を設定した。
 昭和41年1月〜2月……教育の現況分析と課題設定
          「計画の目標」を視点として本県教育の現況分析を行ない、解決さるべき課題を
          「本県教育の現況と課題」としてとりまとめた。
 昭和41年2月28日、3月1日……東京大学教授清水義弘先生の指導を受けた。
 昭和41年3月3日……長期総合教育計画密議に関する第一回会議
          「教育の現況と課題」を審議資料として意見を聴取した。
 昭和41年3月……施策の目標、施策の内容案の設定
        課題解決のための施策の目標、内容を「教育施策の目標と内容」としてとりまと
        めた。
 昭和41年3月24日……長期総合教育計画に関する第二回会議
         「教育施策の目標と内容」を審議資料として意見を聴取した。
 昭和41年4月…………計画案の再調整作業をおこない計画案を教育長に報告した。
 以上をもって経過の報告にかえご参考に供した次第である。
 長期的、総合的な教育計画の策定作業は、短時日のうちに結果のとりまとめを余儀なくされたため
必ずしも所期の結果を得ることができなかったので、今後の修正補完にまつことにしたい。この基本
計画の施策を年次別に具体化する年次計画の策定、および基本計画の趣旨を地域の実情に即して展開
する地域計画の策定も、今後の課題であることをつけ加えて筆をおく。
   昭和41年4月
                  福島県教育庁教育次長 古市正俊

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