福島県長期総合教育計画41/4-003/330page
88%にのぼっている。業種内容を出荷額からみると軽工業(昭和37年58.4%)が、重化学工業(41.6
%)より多い。ゆたかな資源、労働力がじゅうぶんに活用されていない。また、地域間、企業問の格
差もおおきい。
第三次産業の生産所得構成比は、昭和30年には、全国平均より若干下まわっていたが、国の工業化
の進むにつれ、国の比率をかなり上まわるようになっている。物の生産と流通のバランスをみると物
の生産は、全国に比して下まわっているのに対し、県民の消費につながる流通部門の第三次産業は、
国を上まわっている。
就業者1人当りの生産所得の増加率をみると、昭和30年と昭和38年度間において、第二次産業は
1.13であるのに対し、第一次産業は1.03にとどまり、産業間の格差は広がる傾向にある。
広大な土地、豊かな水資源と電力、未開発の鉱物資源、恵まれた観光資源、豊かな労働力を有して
関東経済圏に接し、東北の関門に位置する本県は、高度発展の好条件を保有している。この長所を伸
長し、すでにみた本県の後進性を脱却し、県民福祉の向上をはかるため、県は、県勢振興計画を推進
することになった。
以下、県勢振興計画によって本県社会の将来を展望し、教育への要請をさぐることにする。
第2節 産業構造の近代化
1 近代化される産業構造
第2図 産業別、就業人口構成の推移と見通し (附、国県比較)
産業別、就業人口の推移と今後の見通しを表示したのが、第2図である。本県の産業構造は、
近代化されつつある。とくに、第一次産業の就業人口構成比の減少傾向と第三次産業人口構成比
の増加傾向がみられる。産業近代化の中心となる第二次産業の就業人口構成比の増加は、小さ