福島県長期総合教育計画41/4-015/330page
工業化の進行によって、市部、その周辺の農地潰廃面積が、今後さらに増大するとみられるので、
裏地の細分が、一層すすむことも推定される。
また、自小作別の農家戸数の推移をみると第19図のように、自作農が増加し、自作兼小作農家が減
少傾向を示し、農地の移動もかなりおこなわれている。
しかし、すでにみたように、小規摸
な経営耕地面積の適正化が、農地の
自然な移動にまかせられるならば、
農業と他産業の格差は、いよいよ拡
大することになり社会の緊張すら生
ずることにもなりかねない。
自立農家方式にせよ、協業方式に
せよ、立地条件に適合した経営規模
の適正化を推進する必要がたかまろう。
第19図 自小作別農家戸数の推移
(3) 技術革新と農業
機械による均質な物の大量生産を特色とする工業化の進行は、交通通信の発達によって、その
製品は、農山村にも浸透して、農業そのものの生産方法もかわってきたし、今後も、急速に変化
していくことになろう。
第4表は、農用機械所有台数の推移を示したものである。
第4表 農用機械所有台数の推移
昭35 38 39 40 実数 指数 実数 指数 実数 指数 実数 指数 台 台 台 台 電動機 35,507 100 39,289 111 38,564 109 - - 発動機 39,477 100 48,457 123 48,209 122 - - 動力耕うん機 15,324 100 50,238 328 62,725 409 79,867 521 農用トラツク・三輪車 1,353 100 3,452 255 5,840 432 4,444 328 動力噴霧機 6,606 100 11,480 174 12,096 183 12,663 192 動力撒粉機 1,403 100 5,468 390 4,809 343 5,352 381 昭和35年を100とした指数によってみると、動力耕うん機は、昭和40年には、521に増加しており、
動力撒粉機は、381、農用トラック、三輪車は、328とのびており、農業機械化への動きをあきらかに
示している。
農業就業人口の減少傾向にもあり、省力経営の必要から農業機械の導入はさらに多くなるものと考
えられ、稲作に例をとれば、耕うん、播種から肥培管理、病虫害防除、刈取り・調整まで、機械化さ
れつつある。農業機械は、大型化の時期に入っている。大型農業機械の導入は、耕地の面積も大幅に