福島県長期総合教育計画41/4-018/330page
件をもとに、どんな方法で解決したらよいか、単独で可能か、地域の問題として解決すべきか。
など、経済的な知見、創造的な態度、主体的な課題解決の態度などが必要な資質となろう。
(2) 科学技術の革新と工業化の進行は、農業の全領域にわたって大きな変化をあたえた。今後の科
学技術の革新を軸とする工業化の進行は、さらに農業生産手段に激しい変化を求めることになる
と考えられる。したがって、農業生産技術、企業的農業経営などに対する自己の継続教育が必要
となろう。中高年齢層と科学技術教育や経営学を修得した若手就業者との農業技術や経営につい
ての意識や行動様式などに、ギャップがあらわれるおそれもある。民主的な人間関係の近代化
が、要請されよう。
(3) 農業近代化の過程における離農者、耕地の移動、経営耕地の拡大、大型機械の共同購入、協業
化方式の導入、請負方式の導入、主産地づくり、作物の選択的拡大、共同山荷など流通、市場調
査開拓など、新しい問題がつぎつぎと発生してくることが予想される。これらの問題解決は、伝
統的な意識、行動様式に立っていては解決されない。合理的な精神と協同的な態度が必要となろ
う。
(4) 農業後継者の数的確保とともに広い視野をもち、一般的基礎教養を身につけ、科学技術など専
門的な知識技能を修得し、自己の人間成長につねに努力する態度と農業近代化への熱意と実行力
を持つ資質のすぐれた人材を得られるようつよく望まれる。
(5) これらの要請は、社会教育と学校教育ともに、その充実によって応えられなければならないと
考える。