福島県長期総合教育計画41/4-034/330page
たものである。これによると、「身体的作業から簡単な機器の操作作業へ」が57%、「身体的作業
から監視的作業へ」が54%、「身体的作業から保守点検的作業へ」が44%、「従来とほとんど変ら
ない」がわずか7%で、技術革新の進歩にともなって、労働の質的変化が目立っている。
第13表 技術革新による作業態様の変化 (1964青少年白書)
化学 機械 鉄鋼金属 公益 その他 計 % % % % % % 身体的作業から監視的作業へ 76 31 45 73 53 54 身体的作業から保守点検作業へ 51 32 48 47 47 44 身体的作業から簡単な機器の操作作業へ 56 49 82 53 53 57 従来とほとんど変らない 8 9 - - 10 7 計 100 100 100 100 100 100 生産工程の細分化、単純化は、就業者に、単調感、倦怠感をおこさせる結果となり、いわゆる機
械化による人間疎外現象も予想される。心身の健康保持や入間生活のうるおいや豊かさを持つこと
について、主体的に解決することなども必要になろう。
また、生産工程の機械化は、職場の配転をも必要となろうし、能力中心の適性配置などから、職
域は能力主義に切り替えられ、終身雇傭や年功序列型の賃金体系なども変化することになるといわ
れ、産業生活のうえの意識や、行動様式の変革がせまられることになろう。
さらに、将来は労働時間の短縮なども進み、産業生活は、大きく変化するものと考えられる。工
業中心に産業生活の変化をみてきたが、近代化される農業の領域でも、機械化され合理化のすすむ
第三次産業の領域でも、産業生活の質は、大きくかわることになるものと考えられる。
機械文明の進歩に劣らない人間の発達を基本とし、科学技術に関する知識技能の向上、家族生
活、社会生活の近代化がつよく要請されよう。継続的な自己教育の態度と技術の修得は、不可欠の
条件になるものと考える。
3 資質向上を要請される就業者
産業の発展を中核として、本県社会は進歩してきたが、すでにみたように本県の工業化は、急速
に推進され、社会もまた激変することが予想される。経済の発展にせよ、社会の進歩にせよ、要は
県民資質の向上にまたねばならないことはいうまでもない。
第14表は、就業者の学歴構成の推移を示した資料である。本県の就業者の学歴構成をみると、
第14表 就業者の学歴構成の推移
初等教育卒以下 (0〜6就学年) 前期中等教育卒 (7〜9就学年) 後期中等教育卒 (10〜12年) 高等教育卒 (13年以上) 昭25 46% 38% 12% 4% 35 23% 53% 21% 3%