福島県長期総合教育計画41/4-035/330page

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昭25〜35年度の10年間で、初等教育卒の学歴者は大幅に減少し、前期中等教育卒業の学歴の者と後

期中等教育卒業者が増加している。本県の教育の普及が、かなり進んだことを示している。大学卒

が若干減少したことも問題であろう。

 今後の本県産業は、第35図に見られるとおり、産業構造の高度化を軸として、経済、社会の急激

な発展が見込まれている。

第35図 産業別就業者数の見通し

産業別就業者数の見通し

 産業のみについてみることにしても、就業者の資質の向上、広くいえば、県民資質の向上が、産

業近代化の大前提となることはいうまでもない。経済発展と教育については、新しい学術上の理論

とともに、数多くの事例が物語っているように、経済発展にはたす教育の役割の大きいことが、み

とめられている。教育の量的、質的拡充によって、県民ひとりひとりの能力、特性を伸長し、有能

な産業人を育成することが、本県の県勢発展をよく推進することになるものと考えられる。学歴が

県民資質そのものを端的に示すものではないが、県民資質を推定する手がかりとしてとりあげるこ

とにする。

 産業構造の近代化と学歴との関係をみるために、昭和38年に調査された全国の資料をみることに

したい。

 業種によって若干の差はあるとしても、第一次産業就業者の学歴は、初等教育卒が圧倒的に多い

第15表全国就業者の学歴別、産業部門別構成 (昭38)

  初等教育卒 中等教育卒 高等教育卒
% % %
第1次産業 農林漁業 88.3 11.1 0.6
第2次産業 鉱業 76.7 17.1 6.2
建設業 69.0 24.8 6.2
金属機械工業 63.6 28.5 7.9
その他の製造業 71.4 23.2 5.4
第3次産業 卸・小売業 52.0 43.0 5.0
金融保険不動産業 17.7 63.9 18.4
運輸通信公益業 58.9 33.6 7.5
サービス業 37.2 33.5 29.3
公務 28.2 55.4 16.4
全産業 66.0 26.6 7.4


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