福島県長期総合教育計画41/4-055/330page

[検索] [目次] [PDF] [前][次]

う。したがって、内部志向型の人間から外部志向型の人間に変化し、独立自主な人間を考えること

が困難になる傾向もある。

また、多くの視聴者は、機械に対して盲信し、無批判的な態度、盲信の傾向が見うけられ、新

聞、ラジオ、テレビのいったとおり行動しようとする傾向もある。

 このようなマス・コミの形態、機能とうけ手である視聴者の傾向は、規格化された人間、平均化

 された人間を生み出していくことが考えられ、その生活は平均化されていく。

  いわゆる大衆社会、大衆文化、娯楽、レジャー、消費など生活の全領域にわたって、マス・コミ

のもたらす変ぼうは大きい。


第11節 都市化と伝統社会

 すでにみたように産業の発展は、第二次産業を中核として進められる。第二次産業の発展とわが国

の産業発展は、生産物の大量流通の必要から第三次産業の発展を促すことになる。第二次、第三次産

業の発展は、都市への人口集中としてあらわれ、いわゆる都市化現象をさけることはできない。ここ

では、本県の産業発展にともなう都市化の問題を概観したい。

1 本県開発の拠点となる都市分布

 第55図は、地域開発の拠点となる広域都市の分布を示したものであるが、県北地区は福島市を中

心に、新産郡山地区は郡山市を中心に、県南地区は白河市、棚倉町を中心に、会津地区は会津若松

市中心に、新産常磐地区は五市を、相双地区は相馬市、原町市を中心に、それぞれの地域開発の拠

点として開発がすすめられる。この結果、これらの都市は急速に都市化されていくものと考えられ

る。開発拠点都市は、その周辺部との経済交流を中心に一つの経済圏を構成することが予想される

ので、周辺部も都市化の影響をうけることになろう。

2 広域都市の都市化

 常磐五市と相馬、原町市は臨海工業中心に、福島、郡山、白河、会津若松は内陸工業中心に、そ

れぞれの地域経済の中心としての第三次産業をあわせ開発されることになる。これにともなう人口

の都市集中傾向がつよくなると見られる人口30万余の東北第二のいわき市の誕生や郡山市の人口膨

張は、その過渡的なあらわれであり、今後の工業化の進行にともなう人口の都市集中を予測させて

いる。

 人口の都市集中にともなう住宅団地の建設、工業地区の拡張、商店街の出現、盛り場など娯楽地

区の形成、低所得層やスラム街の出現、交通量の増大、公害、疾病、犯罪の発生増などの現象が予

想される。


[検索] [目次] [PDF] [前][次]

Copyright (C) 2001 Fukushima Prefectural Board of Education All rights reserved.
掲載情報の著作権は福島県教育委員会に帰属します。