福島県長期総合教育計画41/4-073/330page
自己の心身をきたえるためのスポーツを持つようにすることが要請されよう。
7 学校教職員、社会教育指導者の指導力の向上
パースナリティは、その人間が生まれてからのち経験するさまざまな影響によって、別言すれ
ば、自然的条件と社会的条件が交錯する生活の場―具体的には、家族集団、仲間集団、学校集団、
職業集団などの生活のなかで、成長していく過程でつくりあげられていくものである。
すでにみたように、産業の発展は、家族生活、仲間生活、学校生活、職業生活などに大きな変ぼ
うをもたらしており、今後の変ぼうもいちじるしいものがあると予測される。
また、社会のめざましい進歩は、教育内容、方法の高度化が予想される。
さらに、機械文明の進歩におくれない人間そのものの発達も期待されている。
このような要請にこたえる人間の成長は、家庭教育、学校教育、社会教育、職場教育や継続的な
自己教育によって推進されなければならないが、学校教育、社会教育が組織的な教育として、これ
らの教育の場の中核をなしている。
学校教育、社会教育にたずさわる教職員、指導者の教育活動の質的向上が要請されることがいっ
そうつよまってくることになり、これと同時に教職員、指導者の資質の向上、指導力の充実が、何
よりもすぐれた要請となると考えられる。
8 教育行政の近代化と増大する教育費の確保
教育行政は、つねに、行政対象の実態や推移を注視し、適確に課題をは握し、長期の見通しのも
とに計画的な施策をたて、これが実施をとおして教育諸条件の整備拡充を実現し、教育効果の維持
向上を期さなければならない。
すでにみたように、はげしく社会が変動する時期において、教育の役割は質、量ともに拡大する
ものと予測される。要請される教育の役割をじゅうぶんに果たすためには、教育行政の近代化を実
現するとともに、増大する教育費を確保する必要があろう。
第2節 本県教育の課題
進歩する本県社会の教育への要請と国の文教施策の動向とから、本県教育の課題分析の視点として
8項目を設定した。これは、本県社会の進歩にはたす教育の役割りであるといえよう。本県社会の
発展における教育の役割りをじゅうぶんに果たすうえで、本県教育の現状にはどんな課題があるだろ
う。この問に応えるために、設定した8項目を視点として、本県教育の現況をあきらかにし、本県
教育が担う教育の役割りをじゅうぶんに果たしていくうえから、解決されなければならなし、本県教育
の課題を設定した。この課題については、部門別計画の「施策設定の理由」において、ややくわしく