福島県長期総合教育計画41/4-111/330page
で、ほぼ同じ比率を示している。したがって45点以上あたりが全日制高等学校に進学できる能力
をもつものと推定される。
これら生徒のうちには、経済的理由で進学がむずかしい者が6.3%存在し、単年度で3,750人
(59,524人×0.063)、全日制の3個学年で、11,250人程度と推定される。
これに対し、育英奨学資金を受けている者は、第34表のとおりで、昭和39年度現在、日本育英
会、福島県、市町村団体等の奨学金を受けている者を合せても、せいぜい3,331人程度である。
第34表 本県高等学校奨学生数
昭和36年度 昭和37年度 昭和38年度 昭和39年度 日本育英会 一般貸与 1,651 1,542 1,642 1,675 特別貸与 562 630 737 741 福島県奨学生 286 296 272 259 市町村等団体奨学生 - - - 656 計 a 2,499 2,468 2,651 3,331 高校全生徒(全定合計) b 65,305 63,392 76,949 93,166 比率 a/b 3.8% 3.9% 3.4% 3.6%
(注) 1. 奨学生数はその年度に受けている全学年全体の数である。、
2. 市町村等団体による奨学生は36年〜37年は調査しなかったので、は握できなかった。
また、大学への進学でも同じような問題があり、さらに奨学金の額についても、父兄負担額の
50%に満たない状況である。
これら埋もれた人材の開発は、教育の機会を均等に確保するという、一般的課題であるばかり
でなく、本県の開発を促進し、県勢の大きな進展を期待するならば、おき忘れられてはならない
問題であり、育英奨学のすみやかな拡充策が強く要請されなければならない。
(5) 学 生 寮
大学進学者の大部分の者が、親もとを離れて遊学することになるが、この学費の大半は、遊学
先での生活費、ことに下宿代に費やされると称しても過言ではない。これら学生に対し宿泊施設
を設けることは、奨学資金の貸与人員を増加させたり、貸与金額を増加させることと同じく、人
材育成上効果的な方策であると思われる。
福島県学生寮の設置状況は、次のようになっている。
1) 所在地 東京都渋谷区幡ケ谷3丁目72番地
2) 施 設 鉄筋コンクリート 3階建 建坪99.54坪 延坪254,228坪
3) 収容人員 56名
4) 昭和40年度入寮者 12名
収容人員がきわめて少ないので、学生寮の拡充が必要である。