福島県長期総合教育計画41/4-152/330page
制している学級数は、51学級13.4%におよんでいる。農業、水産、工業に関する学科の学級数
119学級のうち、暫定基準44人以下の学級は、わずか1学級にすぎず、118学級は、45人以上の学
級編制をしている。この内訳をみると、もっとも多いのは50人編制の学級で、53学級に達し、49
人以下は25学級、51人以上62人編制の学級が40学級に達している。
このような実情では、教育水準の向上は期しがたい。とくに農業、水産、工業の専門教育を主
とする学科の教育水準の低下は、さけがたい状況である。
(イ) 定時制高等学校の学級編制をみると、普通、商業、家庭に関する学科の学級41学級のうち、暫
定基準を超え56人以上は2学級で5%であるが、50人以下の規模の学級が30学級で70%をしめて
いる。
農業、工業に関する学科の学級数28学級のうち、暫定基準の45人以上を超える学級数は、4学
級で14%、40人以下の学級規模の学級は21学級で75%をしめている。
全日制との格差が大きく、学級規模の点ではゆとりがある。
(ウ) 市町村立高等学校の学級編制は、定時制課程より若干下まわっている。
(エ) 学校規模と学級規模を総合的に検討し、学級編制の規模を改善する必要がある。
〔施策の目標〕
(ア) 全日制高等学校の暫定基準をこえる、すし詰学級の解消を可及的すみやかに実現する。
教育内容、方法の高度化と実習を重視する必要にせまられている職業高等学校の学級規模を、
暫定基準にまで引き下げることを強く推進する。
(イ) 全日制と定時制の学級規模の不均衡は、小規模学校の統合推進とあわせ是正する。
(ウ) 暫定基準の解消は次の計画による。
昭和42年4月入学する生徒の学級編制基準は、普通科、商業科、家庭科は50人、農業、水産、
工業科は40人とする。
(エ) 昭和43年4月以降入学する生徒の学級編制基準は、国の施策の方向を勘案し、教育の質的充実
を期するうえに必要な学級編制基準を実現するよう努力する。
(注)現行小、中学校学級編制基準は、昭和41年度47人昭和43年度は45人の見込みである。
(オ) 教育人口の漸減期に、教育の質的充実を目標として、学級規模適正化の実現を推進する。
オ 高等学校施設設備の充実
高等学校の施設設備の充実については、学校規模の適正化、学校配置、課程学科の再編、科学教
育、産業教育の振興、健康体位の改善等総合的に検討されなければならない。
これらは、県民資質の向上および科学技術教育の項にゆずり、ここでは校舎等の施設にとどめる。
〔施策設定の理由〕
(ア) 本県高等学校の校舎の保育坪数は、第55表のとおりである。