福島県長期総合教育計画41/4-248/330page
文化財は国民の文化活動の所産で、郷土の文化、歴史を知るかけがえのない遺品である
が、県内には埋もれたままの文化財が多いので、計画的に所在調査を行ない、優れた文化財
の発見に努め、その価値の重要度により国、県または市町村において指定し、保護の措置を
講ずる必要がある。
〔施策の目標〕
県内全域にわたり、かつ文化財の各分野について調査をすすめるが、特に土地開発あるい
は生活様式等の変化によって破壊、消滅するものに重点をおくほか、地域ごとの総合学術調
査を実施して、優れた文化財の発見と指定に努める。
〔事業計画〕
事業名 事業主体 昭和40〜45年度 昭和46〜50年度 事業内容・事業量 事業費 事業内容・事業量 事業費 文化財保存調査 県 有形文化財・無形文化財・民俗資料・史跡名勝天然記念物の保存調査 3,600千円 総合学術調査 2,000千円 調査対象 180件 調査対象 20地域 単年度計画 単年度計画 調査件数 30件 調査対象 4地域 単年度事業経費 600千円 単年度事業経費 400千円 期間内の事業費 600×6 期間内の事業費 400×5
(2) 指定文化財の管理体制の充実強化
〔施策設定の理由〕
指定文化財はすべて歴史・芸術上または学術上の価値がきわめて高く、貴重な国民的財
産であるが、有形文化財の多くは社寺または個人所有であるため管理上憂慮される状況にあ
り、また長い年月を経過しているため破損しやすいものが多い。史跡名勝、天然記念物は
自然的、人為的に破壊的な影響を受けやすい状態におかれているので、個々の文化財の管理
を強化し、計画的に修理を施行するなど、その維持、保存の充実強化をはかる必要がある。
〔施策の目標〕
ア 文化財の管理は、その性質または環境等によって画一的ではないが、その適否のいかん
によっては保存に重大な影響を及ぼすので、個々の文化財の実状をは握し、適切な指導
を行なう。
イ 文化財はその性質から修理の必要性と重要度はきわめて大きく、かつ人為的または自然
的事故から文化財を守る施策を必要とするので、国および地方公共団体の援助によっ
て、修理および防災事業を計画的にすすめる。