第2次福島県長期総合教育計画(昭和53年度〜昭和60年度)-009/285page
いる。こうした現状に着目し,社会教育の内容・方法の改善について研究を進め,より質の高い
学習を推進する。
3.保 健 体 育
(1) 健康と体力つくりの推進
本県の児童生徒の体格,体力は,全国平均に比較して,体格においてはやや優位をみるが,体
力においては,特に運動能力で劣る傾向にある。また,児童生徒の疾病異常のうちで,最も高い
被患率を示しているのは,う歯で,近視やへんとう肥大等は学校段階が進むにつれて増える状況
を示している。
一方,国民の食生活における多様化の中で,学校給食の食事内容の充実,多様化に対応する一
環として,学校給食への米飯導入の促進が図られつつある。
従って,今後は,健康・体力の向上のため,保健教育,体育,運動が計画的,継続的に実践さ
れ,生涯体育の基礎となるよう努める。
また,学校給食の果たす役割は極めて大きく,正しい食生活,習慣の形成と必要な栄養摂取を
目的として,実施率向上と内容改善に努める。
更に,近年,生活様式の変化,余暇の増大,交通手段の発達等,県民の生活環境の変化に伴っ
て,積極的な健康・体力の増進について関心が高まるとともに,スポーツヘの欲求が増大し,そ
の実施者も増加の傾向がみられる。そのため,この振興を図るべく,生活と密着した生涯体育を
目標に,県及び市町村の体育関係団体においては,その組織・運営の充実を進めている現状であ
る。
従って,今後は,県及び布町村の体育関係団体の指導育成を図り,更に,スポーツ活動者のグループ育
成と組織化を推進するように努める。
(2) 健康と体力つくりの指導者の養成確保
県民の健康と体力増進を図るため,市町村においては,社会体育振興の中核となる体育指導委員
を置いているが,スポーツ指導員やその他,民間指導者はスポーツ人口に対し,少ない状況にあ
る。
従って,今後は,市町村における体育指導委員の資質向上と適格者の配置について指導,助言
する。県においては,全県的視野に立って指導行政組織の整備に努める。
(3) 健康と体力つくりの施設・設備の充実
学校体育施設は,逐年整備充実してきているが,水泳プール,柔剣道場の未設置校が多く,ま
た,屋内運動場の整備が不十分である。
学校保健関係施設並びに学校給食関係施設の整備はかなり進んできているが,設備,特に給食
内容の多様化,米飯導入に伴う施設・設備の整備については,十分とはいえない状況である。
従って,今後は,学校体育施設・設備の充実に努め,学校保健については,学校保健法に示さ
れている各種調査,検査等の器具,器材の整備に努める。学校給食については,内容の多様化,
米飯導入促進のための施設・設備の整備に努める。
社会体育施設は,市町村における日常生活圏域の体育施設の充足率が低い状況にある。県営施