第2次福島県長期総合教育計画(昭和53年度〜昭和60年度)-015/285page
第2章 学校教育
第1節 幼稚園教育
第1項 教 育 機 会
1.現状と課題
(1) 就 園 率
幼稚園は,学校教育法の規定に基づく3歳から5歳までの幼児を対象とする教育機関であり,
ここでは幼稚園の就園者についての状況をみる。心身障害幼児の就学前教育については, 「第5
節 養護教育」において述べる。
近年,本県においても幼児
教育の重要性に対する認識が
高まり,就園率は上昇を続け
昭和51年度において3歳児4.5
%,4歳児39.8%,5歳児70.6
%に達している。
これを昭和41年度の就園率
と比較すると,3歳児及び4
歳児が2.8倍,5歳児が1.8
倍の伸びとなっている(図2
−1−1)。
図2−1−1 年齢別就園率の推移
注:1.「総務課推計」(昭51)による。
2.就園率=(就園幼児数)−(幼児数)×100
一方,昭和50年度における
全国平均就園率をみると,3
歳児6.5%,4歳児48.5%,
5歳児64.2%となっている
(「我が国の教育水準」(昭50))。本県の就園率を全国平均就園率との比較でみると,5歳児におい
て全国平均を上回り,3歳児及び4歳児において全国平均を下回る状況にあるといえる。
従って,今後は,国の幼稚園教育振興計画にそって,幼稚園に入園を希望する4歳児から5歳
児までの幼児をすべて就園させることを目標とし,幼稚園教育の拡充を図る必要があろう。
(2) 地域別就園率
3歳児の就園率は,昭和41年度には0.6%から2.5%の範囲にあった。その後,相双,会津,
いわきの各地域においては,就園率が急上昇し,昭和51年度において6%台を示している。
一方,県北,南会津,県中,県南の各地域においては,昭和41年度以降就園率が緩慢な上昇あ
るいは下降するなどの過程を経て,昭和51年度において1.7%から3.6%の範囲内にとどまって
いる(図2−1−2)。