第2次福島県長期総合教育計画(昭和53年度〜昭和60年度)-025/285page
育職給料表に準じた給料表を適用しているのが6市町村,市町村独自の幼稚園教員給料表を適用
しているのが5市町となっており,市町村の行政職給料表を適用している市町村は全体の82.5%
を占めている(図2−1−13)。
このことから,公・私立幼稚園の給与が小・中学校教員の給与に比べ低いことが推測される。
従って,今後は,幼稚園教員の人材確保のために,幼稚園教員の給与に対する国庫補助制度を確立
するよう国に要望し,併せて幼稚園教員の給与について,小学校・中学校教育職給料表に準じた
給料表の適用を促進する必要があろう。
2.施策の基本方向
(1) 本務教員数
昭和51年度の1学級当たりの本務教員数が1.3
人であるから,この1学級当たりの本務教員数が
昭和60年度まで維持されると仮定して,昭和55年
度,昭和60年度の本務教員数を推計すると昭和55
年度1,626人,昭和60年度1,943人となる(表2
−1−10)。
これを目標として,教員の充足を図る。
表2−1−10 幼稚園本務教員数の予測(単位:人)
項目/年度 昭和55年度 昭和60年度 学級数 1,251 1,495 教員数 1,626 1,943 注:1.表2−1−5及び表2−1−7による。
2.教員数=(予測学級数)×(昭和51年度1
学級当たりの教員数)
(2) 年 齢 構 成
平均年齢の推移傾向に,昭和49年度の経験年数の状況及び昭和49年度の離職状況を付加すると,
幼稚園教員の大部分が20歳代で占められるという状況が想定される。従って,幼稚園教員の年齢
構成の適正化を促進する。
(3) 免許状所有状況
幼稚園上級免許状の取得を図るための施策を講ずる。
(4) 幼稚園教員の給与
幼稚園教員の処遇については,幼稚園本務教員給与の国庫補助制度の確立について,国に要望
するとともに,幼稚園教員に小学校・中学校教育職給料表に準じた給料表の適用を促進する。
第3項 施設・設備
1.現状と課題
施設・設備
幼稚園の施設・設備を分析する場合,本県における幼稚園教育のなかで,私立幼稚園が果たして
いる役割の重要性を踏まえれば,私立幼稚園をも含めて分析する必要があろうが,私立幼稚園の
施設・設備については,分析のための資料上に大きな制約があり,現状を的確には握することは
極めて困難であるので,ここでは公立幼稚園(以下「幼稚園」という。)のみに限定し,分析する
こととする。
幼稚園の設置状況をみると,図2−1−14のとおり,幼稚園数は,県北地域が最も多く,南会
津地域が最も少ない。