第2次福島県長期総合教育計画(昭和53年度〜昭和60年度)-066/285page
(2) 教育課程
昭和55年度からの新しい教育課程の実施に向って,昭和53年度から移行措置が行われるという
状況を踏まえ,次の点に努める必要がある。
1) 「教育課程の基準の改善について」の答申,新しい学習指導要領の趣旨及び内容について,
十分理解を深めるための研修の機会を設ける。
2) 児童が心身ともに安定した状況のもとで,より充実した学習が行われるようにするため,
学校における諸教育計画を検討し,学校の創意に基づく教育活動が活発に行われるように努め
る。
3) 教科,道徳,特別活動の授業時数を適切に計画し,児童の負担過重にならないよう,調和と
統一のある教育課程が編成されるように努める。
4) 新しい教育課程の完全実施に努める。このため,学校の実態に即した指導計画の作成を推進
する。
(3) 教育方法
1) 指導目標に対する到達度合いを確め,個人差を十分配慮して常に適切な指導法が実施される
よう努力する。特に未習得の内容については特別の方法を工夫して指導に当たるよう各種研修
会・研究・集会等の指導に当たる。
2) 学習の遅れがちな児童,心身に障害のある児童等実態に応じて適切な指導がとれるよう研修
を継続させ指導方法の研究を推進する。
3) 今後,教育機器がますます整備充実してくることが推定さるれので,教育機器の活用につい
ての研修の充実に努める。
4) 学習指導要領の改訂に伴い,その目標を明確にとらえ,各教科,道徳,特別活動の目標を到
達するための適切な指導法について研究を進める。
(4) 学習の評価
1) 知的側面の評価のみでなく,態度・能力の面をとらえるための評価の方法についても,実践
を通して研究を深める。
2) 指導の結果のみの評価に偏らず,学習の事前や中途における評価の時期とその方法について
常に改善に努める。
3) 集団規準による相対評価のみでなく,目標に対する到達度評価の方法も工夫する。
(5) 生徒指導
1) 生徒指導計画を具体化し,各学年・学級で計画的な指導活動ができるように努める。
2) 学級担任のみでなく,学校全体で生徒指導に当たられるよう,指導体制の確立を図る。この
ためには,生徒指導主事を小学校にも置くことを検討していく。
(6) 指導体制
小学校教職員の研修については,その規模の現状維持を図り,新採用教職員研修を起点として,
その後の教職員歴のある時点ごとに,すべての教職員に等しく行きわたる研修を設定し,その体
系化を推進する。一方,教育庁各課,県教育センターの教職員研修における役割分担を明確にし,
それぞれの行う研修を相互に関連づけ,一貫性をもたせ,研修の効率化を図る。