第2次福島県長期総合教育計画(昭和53年度〜昭和60年度)-095/285page
教育機器の導入は近年著しく,特にスライド映写機,OHP,テレビ受像機,カセット式録
音機などは,ほとんどの学校で所有している。
その利用状況をみると,教科の特質及び内容にもよるが,社会,理科,英語などに多く利用
されている。また,ほぼ年間授業時数の40%の時間において教育機器を用いている(「義務教育
課調査」(昭51))。その種類についてみると,OHP,スライド映写機,VTR,カセット式録音
機等が多く使用されている。なかでもOHPの利用度はかなり高い(表2−3−20)。
効果発揮するまでにはいたつていないので,実践的研究が強く望まれるところである。
表2−3−20 教育機器の利用状況
教科/教育機器 ラジオ テレビ 16m/m
映画8m/m
映画アナライザー カセット式
録音機VTR スライド
映写機シート式
磁気録音機OHP LL 国 語 6.6 − − − − 77.8 − 6.6 2.2 57.8 − 社 会 2.2 13.3 8.8 8.8 6.6 11.1 11.1 64.4 − 88.8 − 数 学 − − 2.2 2.2 6.6 − 2.2 4.4 11.1 86.7 − 理 科 − 11.1 26.7 − 4.4 6.6 15.6 46.7 2.2 88.8 − 音 楽 4.4 − − − − 55.6 2.2 13.3 − 42.2 − 美 術 − 2.2 − − − − 4.4 53.3 − 57.8 − 技 ・ 家 6.6 4.4 − − − 2.2 4.4 28.9 2.2 66.6 − 保 体 − 2.2 2.2 6.6 − 24.4 2.2 22.2 − 40.0 − 英 語 8.8 4.4 − − 8.8 91.1 6.6 − 11.1 64.4 6.6 道 徳 4.4 2.2 8.8 2.2 2.2 66.6 4.4 48.9 2.2 48.9 − 特 活 2.2 4.4 13.3 4.4 2.2 28.9 11.1 22.2 2.2 44.4 − 注:1.「義務教育課調査」(昭51)による。
2.利用割合=(教科別機器別利用学校数)÷(調査全学校数)×100
これらの調査から教育機器の利用は盛んであると推定できるが,指導訪問や研究会における発
表等からみる限りにおいては,それぞれの教育機器の特性を十分に生かして効果発揮するまでに
はいたっていないので,実践的研究が強く望まれるところである。
従って,今後は,授業を一層充実し,生徒に基礎的・基本的な知識や自ら考える力を養うた
め,指導内容,方法,教育機器の効果的な活用等についての研究を進めるとともに,このための教
員の研修会や講習会の充実に努める必要がある。
(4) 学習の評価
学習の評価の現状について,指導訪問や研究会などを通してみると,評価が指導計画,指導法
の改善のためにフィードバックされるというよりは,生徒を評定し,進路の選択に利用すること
に重点がかけられている傾向がみられる。また,評価の対象としては,教科によって違いはある
が,知的な面の評価に偏りがちであり,その機会は,単元の終了時あるいは中間テスト,学期末
テストが主となっていることが多い。
学習の過程における評価については指導計画や指導(週・日)案等では一応評価の観点,方法