第2次福島県長期総合教育計画(昭和53年度〜昭和60年度)-152/285page

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 1) 残存する視力またはその他の感覚の訓練。

 2) 障害に基づく不利な条件の克服。

 3) 自己の障害を正しく受けとめ情緒の安定を図る。

 4) 進んで社会生活に参加し,社会的適応性を養う。

 5) 障害に起因する事故の防止。

 従って,今後は,教育目標を日常の指導活動へ具体化するための計画が望まれる。

 弱視学級の児童は,大部分普通学級で教育を受け,視能訓練等の治療教育を弱視学級で受けて

いる。そのため,教育目標は弱視学級を設置している学校の教育目標に従って実施してい

る。

 盲学校の教育課程は,小学校,中学校,高等学校に準じて編成されているが,障害に応ずる教

育をほどこすため,養護・訓練の時間を特設して各学年週3時間実施している。

 弱視学級の教育課程は,その学級が設置されている小学校の教育課程に養護・訓練の領域を加え

て実施している(「教育課程承認申請」(昭51))。

 盲学校の指導計画,指導内容については,小・中・高等学校及び盲学校の学習指導要領に従っ

て計画されているが,障害の多様化に伴い,更に教育目標を具現化して,それに対応する計画を工夫する必要があろう。

 弱視学級の指導計画,指導内容は,小・中学校及び盲学校の学習指導要領に従って計画されて

いるが,障害に応じた,きめこまかい配慮が一層必要であろう。

 盲学校における指導方法には,視覚に障害をもち,事物の認知に視覚が活用できないので,それ

を補うため点字教育,歩行訓練,感覚訓練等を取り入れている。

 弱視学級での指導方法は,視知覚向上訓練器具等を用いた個別的方法をとっている(「教育課程

承認申請」(昭51))。

 視覚障害教育は,医学の発達とともに全盲児は漸減しているが,弱視児は漸増する傾向にあり

障害児の早期発見,早期教育の必要から,就学前教育が望まれている。

 また,教育目標の達成,教育課程実施のためには,学校の施設・設備,教材等の充実が特に望

まれる。

(2) 聴覚障害教育(聾学校,難聴学級)

  聴覚障害教育には,聾教育(聾学校)と難聴教育(難聴学級)がある。

  聾学校は幼稚園,小学校,中学校,高等学校に準ずる教育目標の達成を図るとともに,聴覚障

 害に伴う心身の発達上の欠陥を補うため次の具体的教育目標を設定している(「学校要覧」(昭51))。

 1) 適切な言語指導を通じて言語による思考力を育てる。

 2) 保有する聴力,または,その他の感覚を有効に活用する。

 3) 生活経験を豊かにして,社会的適応性を養う。

 4) 情緒の安定と障害に基づく不利な条件の克服と自主的態度を養う。

 5) 障害に起因する事故の防止。

  従って,今後は,教育目標を日常の指導活動へ具現化するための計画が望まれる。

  難聴学級の児童は,大部分普通学級で教育を受け,聴能訓練等の治療教育を難聴学級で受けて


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