第2次福島県長期総合教育計画(昭和53年度〜昭和60年度)-205/285page
的に導入され,昭和51年度から制度化された。
本県における米飯給食の導入状況をみると,図4−3−1のとおり,米飯給食が実験段階であ
った昭和50年度までは,米飯を導入している学校は,ほぼ横ばい状態で推移するが,それが制度
化された昭和51年度からは,夜間定時制高等学校を除き,大幅に増加した。
1週当たりの米飯給食実施状況を
みると,表4−3−1のとおり,本
県が望ましいと指導している実施回
数2回が最も多い。
従って,今後は,米飯給食を導入
する学校が増加するのに伴い,米飯
給食がかかえる人的,物的諸条件の
整備,栄養量の確保,保護者負担等
の問題を早急に解決する必要があろう。
表4−3−1 1週当たりの米飯給食実施状況(単位:校)
区 分 実施校数 1週当たりの実施回数 1回 2回 3回 4回 5回 その他 小学校 233 39 77 7 − 19 91 中学校 89 13 29 3 − 2 42 高等学校 2 1 1 − − − − 注:「保健体育課調査」(昭52.5)による。
(3) 栄養摂取状況
児童生徒一人1回当たり摂取すべき栄養量は,「学校給食の所要栄養量の基準」(昭46)により,
基準量が示されているが,この基準量と比較しつつ,本県児童生徒一人1回当たりの栄養摂取状
況を「学校給食栄養報告書」(昭51)によりみると,小学校の場合,ビタミンAを除き,国の基準
量を上回った摂取の傾向がみられる。中学校の場合は,カルシウム,たん白質が国の基準量を下
回り,脂肪,ビタミン類が,国の基準量を上回った摂取の傾向がみられる(別表5)。
従って,今後は,国の基準量を下回るものをそれに近づけるよう努めるとともに,バランスの
とれた栄養摂取を図る必要があろう。特に,中学校における生徒の成長を考慮し,国の基準量を
下回るカルシウム及びたん白質の確保を図る必要があろう。
(4) 児童生徒の嗜好状況
学校給食は,栄養的にも優れ,衛生的に管理されているとともに,児童生徒にとって魅力的な
ものでなければならないが,学校給食の量及び味に関するアンケート調査から児童生徒の嗜好等
をみると,量については,パン,おかずともに「ちょうどよい」という項目が最も多い。おか
ずは,学校段階が高くなるのに伴い「足りない」という項目が増加する。
味については,パン,おかずともに「ふつう」という項目が最も多いものの,おかずは,学校
段階が高くなるのに伴い,「おいしくない」という項目が増加する(別表5)。
従って,今後は,学校給食が児童生徒に則した
食事内容の多様化,質の向上について研究を推進
し,食事内容の改善充実を図る必要があろう。
(5) 学校給食用パン品質検査
学校給食が栄養的にも優れ,衛生的に管理され
たものであり,また児童生徒にとって魅力的なも
のであるよう,学校給食用パンについては,品質
検査を実施している。
表4−3−2 学校給食用パン品質検査状況(単位:件)
年度/項目 検査件数 検 査 結 果 優 良 可 量目不足 46 157 60 85 − 12 47 147 83 60 − 4 48 142 49 83 − 9 49 139 43 85 1 10 50 142 58 75 − 9 注:「教育年報」(昭47〜昭51)による。