第3次福島県長期総合教育計画(昭和60年度〜昭和70年度)-050/181page
見られ,生徒の興味・関心,進路や適性などが十分に生かされていない状況にある。したがって,今後は,指導内容や指導方法を改善し学習の充実に努めるとともに,生徒の興味・関心,進路や適性に応じて教科の選択ができるよう条件整備を図り,開設教科の拡大に努める必要がある。
4) 創意を生かした教育活動の時間
授業時数の削減により,日課時程の改善や創意を生かした教育活動を取り入れるなど,学校生活に様々な工夫が見られるようになってきた。
「創意を生かした教育活動の時間」について見ると,適時程に位置付けている学校が96.3%,月や学期の計画に位置付けている学校が3.7%と,ほとんどの学校で計画的に実施している(「義務教育課調査」昭58)。また,活動内容は,各学校の教育目標や経営方針を反映しており,「集会に関する活動」「学習や生活に関する相談活動」「体力増進のための活動」「勤労体験に関する活動」など多様なものとなっている(図2-3-5)。
図2-3-5 創意を生かした教育活動の時間の活動内容
注:1.「義務教育課調査」(昭58)による。
2.割合=(当該項目実施校数)÷(中学校総数)×100
しかし,地域や学校の特色を生かす工夫や学校生活全体への位置付け,生徒の主体的な活動を促す配慮等が必ずしも十分ではない。
したがって,今後は,生徒や学校,地域の特色を踏まえながら,発達段階に即応した活動内容や運営を工夫し,教師と生徒及び生徒相互の好ましい人間関係を醸成し,自己教育力の伸長,学校生活全体の活性化が図られるよう一層の充実に努める必要がある。
(3) 学習指導
1) 指導内容
中学校では,学習指導要領に基づいて,各学校の教育目標を達成するために必要な指導内容を設定し,基礎的・基本的事項の指導に努めている。
しかし,生徒の能力や適性に応じた指導内容や地域素材を生かした指導内容の設定については,まだ不十分である。
したがって,今後は,基礎的・基本的事項の徹底を図るため,教材の精選と指導内容の重点化を一層推進するとともに,生徒の能力・適性に応じた指導内容の工夫,地域素材の教材