第3次福島県長期総合教育計画(昭和60年度〜昭和70年度)-091/181page

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めの指導の充実が求められている。

聴覚障害教育においては,聾学校の児童生徒の減少による少人数化に対応して,集団指導の在り方を工夫し,医療機関との指導上の連携を図ることが求められている。

精神薄弱教育においては,病理・心理的な解明が進むに伴って指導の改善が図られているが,障害の多様化が進む中で,身辺処理能力や社会適応力の向上のための指導を一層充実することが求められている。

肢体不自由教育においては,肢体不自由児施設等に併設の養護学校で教育が進められているため,施設等との一貫した指導計画,とりわけ,療育と教育の接点にある養護・訓練の指導について,治療訓練との連携を図ることが求められている。

病弱・虚弱教育においては,治療期間や生活規制に個人差があり,治療方針による時間的制約や学習活動の制約を十分考慮した個別及び集団指導の改善充実や短期間での治療で転学する場合における転学先学校との指導の連携を図ることが求められている。

重度・重複障害教育においては,今後の研究成果を取り入れ,指導内容・方法の研究開発に努めるとともに,担当教員の研修の充実と指導力の向上を図ることが求められている。

情緒障害教育においては,原因,治療,指導法などについて研究の成果を取り入れ,実践に有効に生かすとともに,相談機関,医療機関等や家庭との密接な連携を図ることが求められている。

したがって,今後は,学習指導法講習会等の研修会の充実や各種研究団体等の研修活動の援助などにより,指導内容・方法,評価の研究改善に努める必要がある。

(4) 交流教育

 心身障害児理解推進校指定,養護教育交流推進事業等による交流活動を推進し,障害児については,健常児と活動を共にすることによって,経験を広め,社会性を養い,好ましい人間関係を育て,積極的に社会に参加しようとする意欲を育成するとともに,健常児については,障害児に対する正しい理解を深め,社会的連帯感を育て,思いやりの心などを養うことに努めている(表2-5-12)。

表2-5-12 養護教育交流推進事業実施状況 (単位:校,人)

さらに,これらの交流の成果を基盤として,地域社会の人々にも,障害児に対する正しい理解を広めることに努めている。今後とも,交流教育の趣旨を更に徹底し,交流活動を教育課程に位置付けられた行事として定着を図るとともに,地域の人々と活動を共にする機会の拡充に努める必要がある。

項  目 区分 小学校 中学校 盲・聾・養護学校
実施校数 13 13 13 39
参加児童生徒数 1,097 1,033 720 2,850

注:「養護教育課調査」(昭54〜昭58)による。



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