第4次福島県長期総合教育計画(平成5年度〜平成12年度)-046/136page

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 したがって,児童生徒の内発的な意欲を喚起し,自ら学ぶ意欲や思考力,判断力,表現力などの能

力や資質を育成することを基本とする新しい学力観に立って学力の実態を把握し,学力向上のための

研究実践を進める必要があります。また,中学校における習熟の程度に応じた学習や選択履修の拡大

に伴う学習指導など個に応じた指導の一層の充実に努める必要があります。

【高等学校】

 文部省で毎年調査している「学校基本調査」によると,本県高等学校卒業生の大学進学率は,全国

各都道府県の中で低位にありますが,このことは本県高校生の大学志願率が低いことによるものであ

り,その主因は地域の持つ諸条件にもよりますが,根本的には,大学進学や就職等の進路希望を実現

できるだけの学力が身についていないことによるものと分析されます。

 そこで,学力向上対策会議を設置し,向上すべき学力要素を教科ごとに設定し,中学校との連携の

もとに改善の方策を探り,自己教育力の定着を図るとともに,学力の向上に努めましたが,十分な成

果がみられない状況にあります。

 したがって,生徒の学力の向上を図り,早期に進路意識を確立させながら進路目標を達成させるこ

とが課題ですが,特に,大学等への進学や就職等の実現を図るには,中・高等学校における学習内容

を理解し,それを活用できる学習の仕方及び課題解決能力の育成に関する指導法を確立するとともに,

各高等学校が教育課程の改善になお一層努力し,自己教育力の向上に努める必要があります。


(3) 情報化・国際化に対応した教育の改善充実

 情報化や国際化は,今後ますます進展し,本格化していくことが予想されることから,このような社会

の変化に児童生徒が主体的に対応し,その発展を担うことができるよう,情報化や国際化に対応した教育

の更なる改善充実が望まれます。

 ア 情報化に対応した教育の改善充実

   県教育委員会は,平成元年3月に「学校におけるコンピュータ等の教育的利用基本計画」を策定す

  るとともに,情報処理及び情報技術の中心校としての機能を備えた県立清陵情報高等学校の開校や県

  教育センター情報棟の増築による研修施設の整備,情報処理教育地域研修をはじめとする教職員研修

  の充実などに努めてきました。しかしながら,コンピュータの設置状況は,平成4年5月1日現在で,

  小学校が306校793台,中学校が220校1,474台となっており,機器の整備は十分とはいえない状況にあ

  ります。高等学校においても,すべての学校にコンピュータが設置されていますが,機器の性能や設

  置台数の面で課題が残されています。また,コンピュータ等の情報機器がより効果的に活用されるよ

  うな教育活動の改善充実が望まれています。

   したがって,今後における情報化に対応した教育の充実を図るには,情報機器やソフトウェアなど

  の諸条件の整備に努めることはもちろんのこと,各教科や科目等における情報機器の有効な活用法に

  関する研究開発や教員研修の一層の充実を図ることなどにより,児童生徒の情報活用能力の育成に努

  める必要があります。

   また,情報化への対応とともに,科学技術の進展に対応した教育の改善充実を図る必要もあります。

 イ 国際化に対応した教育の改善充実

   国際化に対応した教育の充実を図るため,各学校においては,教科・科目や特別活動を通して国際

  理解教育の推進に努めています。また,県教育委員会においては,外国青年招致事業による英語指導


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