第4次福島県長期総合教育計画(平成5年度〜平成12年度)-081/136page
6 教職員の資質能力の向上と適正配置
(1) 教職員の研修の充実
教育の担い手てある教職員が,学力の向上や学校不適応問題等の様々な教育課題に積極的かつ柔軟・適
切に対応し,より充実した教育活動が展開できるよう,実践的な指導力をはじめとする資質能力の一層の
向上を図る必要があります。
このため,教職員研修が教育課題の解決に役立ち,より実践的で魅力あるものとなるよう研修計画の見
直しを図り,体系的,効果的な推進に努めるとともに,長期研修等の機会の充実に努めます。また,新し
い学習指導要領の趣旨に従い,社会の変化に対応した教育の充実が図れるよう,FA(ファクトリーオー
トメーション)システム*講座や環境教育・国際理解教育に関する講座等を開設するとともに,校長・教頭
等の管理職を対象とした研修の充実に努めます。
また,教職員の個人及びグループによる研究を一層奨励
するため,県教育センターの施設・設備の開放や研究資料
の提供及び研究相談を行うなど,研究に対する支援を充実
するとともに,研究成果の発表機会の確保やその普及を図
るため,福島県教育研究発表大会等の充実に努めます。
さらに,他の研究・研修施設や大学等との連携を深めな
がら,その時々の教育課題に対する先導的かつ専門的な調
査研究が行われるよう,県教育センターにおける研究機能
の充実に努めます。
初任者研修における授業参観
(2) 教職員の人材確保と適正配置の推進
ア 教員の人材確保
本県の教員の志願者数は平成元年度をピークに減少傾向を示していましたが,平成4年度はわずか
ながら増加に転じています。本県の県政の指針である「人材立県」を実現するには,より早期かつ広
範に広報活動を行うなどして,教員としてふさわしい資質を備えた優れた人材を確保することが必要
てす。
このため,福島県の教育について紹介したパンフレットを県内の各市町村教育委員会をはじめ関係
機関や各学校,さらには,県内外の大学等に配布し,志願者の一層の増加を図ります。特に,大学生への
啓発活動については,大学訪問や説明会を行うなど大学生活の早い段階からの働きかけに努めます。
さらには,教育者としての使命感や実践的指導力を備えた,より優れた人材を確保するため・資質・
能力を幅広く多面的に把握できるよう選考試験の内容・方法等の改善に努めます。
イ 教職員の適正配置
【小・中学校】
社会・経済の急速な変化に伴い,児童生徒の状況も多様化,複雑化してきていることから,一人ひ
* FA(ファクトリーオートメーション)システム:生産工程において、コンピュータや工業用ロボットを利用した自動製造システム。