サクシード中学校英語から高等学校英語へ-010/31page

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○日本語と英語では語順も文章のまとまり(段落やパラグラフ)も全く違うのに、語を中心としがちであった従来の指導法(ボトム・アップ・アプローチ等)を続けた場合には、生徒はいくら単語を覚えても文章全体をとらえる力がなかなか身に付かない。パラグラフの構成や統語といった観点を重視した指導をさらに推し進める必要がある。

4 中学校・高等学校における学習指導上の改善のポイント
(1)学習指導において中学校・高等学校に共通する改善のポイント
1)中・高の教科書に目を通し、学習内容のつながりをよく把握しておくこと。
2)中・高間の指導形態や学習藍・学習進度などの違いを中・高の教員が相互に理解し、生徒が中学校から高等学校へ入ったときにとまどわないように、指導法などの改善を図る配慮をすること。
3)新しい学力観による評価の工夫を一層進めること。
4)英語学習の方法を身に付けさせ、生徒が主体的に学習できるように導くこと。
5)文章全体をとらえさせる指導を重視すること。
6)英語を聞かせる、英語を使わせるなど、英語に直接触れさせる場面を生徒にできるだけ多く与え、英語の語順を体得させること。
(2)中学校で重視すべき事項
1)中学1年で英語嫌いを増やさないように、指導に十分配慮すること。
2)中・下位者とともに上位者を伸ばす指導にも留意し、生徒一人一人の能力が生かせるような課題を与えること。
3)高等学校で長文読解が重視されることを踏まえ、``Let'sRead"などでの長文の指導も十分行うこと。
4)英問英答が事実を確認するレベル(low-cognitive question)から、自分で考えて答えなければならないレベル(high-cognitive question)へ移行するように発問を工夫し、考えさせる授業を目指すこと。
(3)高等学校で重視すべき事項
1)高校1年で英語嫌いを増やさないように、指導形態にも十分配慮すること。
ア ペア・ワーク、グループ・ワークなどを積極的に導入し、生徒が実際に活動する場面を多くすること。
イ 視聴覚教材を十分に活用すること。
ウ TTを積極的に導入し、効果的活用法に関する研究を進めること。
2)語法・文法などを説明する際には、生徒が学んだものかどうかをチェックするなど、用語の使用には十分配慮すること。
3)できるだけ英語を使った授業を心掛け、英語でのオーラル・コミュニケーションも重視した授業を目指すこと。
4)「教え込む」授業から「考えさせる」授業への転換を図ること。

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