サクシード中学校国語から高等学校国語へ-004/43page

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三 本県中学生・高校生の学力の現状

1 全国標準診断的学力検査(NRT)からみた本県中学二年生の学力の特徴

 県教育センターの分析によると、次の点が指摘されている。

 1)「表現」領域については、優れた表現を求めながら主題や趣旨を明確にした表現力をさらにつける必要がある。

 2)「理解」領域においては、ものの見方や考え方・心情の理解力が比較的弱いので、文章を全体としてとらえる力を育成する必要がある。

 3)〔言語事項〕においては、単語の活用の理解など基本的事項の定着が図られなければならない。

2 全国的規模の学力テストの結果からみた本県高校生の学力

 次のような点が指摘される。

 1)論理的文章読解において文章全体を大づかみし、要旨を把握する力がやや不足している。

 2)文学的文章読解における心情理解と表現力は全国平均である。

 3)古典については、古文についての読解力がやや弱いものの、漢文については全国平均とほぼ同じである。

3 平成九年度福島県公立高等学校入学者選抜学力検査結果より

 文章全体の要旨をとらえたり、自分の意見や考えを的確に表現する力が県全体として弱いことがあげられる。

 要旨把握の問題である問一の6は、全県完全正答率が一〇・四%であり、小説の心情把握の問三の6も、完全正答率が一二・〇%と低く、この傾向は前年度もほぼ同じである。

 また、作文の問題(問六)の全県完全正答率は二七・四%であり、文章を書く力をさらに伸ばすことが望まれる。

(1)「大領域」別に見た到達状況
  通過率 全国比
表現 64.4 100
理解 43.5 91
言語事項1(文法) 35.6 88
言語事項2(漢字・言語) 38.7 86
「大領域」別に見た到達状況

(2)「中領域」別に見た通過率と全国比
  全県通過率 全国比
主題や主旨を明確にした表現 52.6 97
適切な話題や題材の選択 71.5 99
優れた表現を求めること 81.6 101
適切な言葉遣いで話すこと 58.9 99
要点・要旨・主題の把握 39.3 94
文脈中の語句の意味や内容の理解 44.4 92
ものの見方や考え方・心情の理解 48.3 89
論理的な構成や展開の理解 40.1 93
単語の活用の理解 37.2 86
文の構成や付属語の働きの理解 33.7 90
漢字を正しく読むこと・書くこと 36.4 85
語句についての知識・理解 48.1 91
「中領域」別に見た通過率と全国比

(平成7年度県教育センター調査による)

  現代文評論 現代文小説 古文 漢文
本県平均得点率 28.0 40.5 28.7 33.5
全国比 106 105 101 101

A社高1学力テスト(平成7年7月実施)より
  現代文評論 現代文小説 古文 漢文
本県平均得点率 50.0 43.5 31.7 25.0
全国比 101 100 94 100

A社高2学力テスト(平成8年7月実施)より


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