サクシード中学校数学から高等学校数学へ-009/35page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

(2)中学校・高等学校が連携して学習指導を進める上での重点事項
1)中学校・高等学校でお互いに重視すべき事項
1 小・中・高の教科書に目を通し、学習内容のつながりを把握しておくこと。
2 小・中・高間の学習進度や指導形態の違いを、中・高の教員が理解して、入学後生徒がとまどわないような配慮をすること。
3 中・高の教師が情報交換をする等、交流の機会をできるだけ多く持つよう工夫すること。
4 学習指導の流れの中で生徒がつまずきやすい教材や時期を把握し、新しい概念が出てくる単元や思考力・表現力が要求される学習内容については、指導計画の段階で対策を立てておくこと。
5 問題解法をパターン化して解法に当てはめる指導が過度にならないようにし、「なぜか」を考えさせる指導を大切にすること。そのためには、答えのみでなく、答えを導く過程を書かせる指導を十分にすること。
6 具体的な例を通して、数学的な考え方のおもしろさを習得させることにより、生徒の学習意欲を育てるよう指導の工夫をすること。

2)中学校で重視すべき事項
1 小・中間の学習内容のつながり等に留意し、中学1年で数学離れを起こさないよう指導に十分配慮ずること。
2 中・高間の、学習量、学習進度、指導形態等の違いを生徒に知らせ、スムーズに高等学校の学習につながるように配慮すること。
3 高等学校への学習内容の発展を意識した指導に配慮すること。そのためには、高等学校で特に必要とされる事項について把握して定着を図るとともに、中・高間の学習事項のつながりに触れる指導に配慮すること。
4 上・中・下位者のそれぞれを伸ばすための指導の工夫をすること。

3)高等学校で重視すべき事項
1 中・高間の用語等を含む学習内容のつながりに留意し、高校1年で数学離れを起こさないよう指導に十分配慮すること。
2 中学校までの学習内容を十分に把握して、指導に当たること。
3 中学校ではグループ学習や生徒の活動に重きを置いた発見的な学習を重視していることに留意して、指導方法の工夫に努めること。
4 具体的な事象や操作活動を通じて、数学の概念をイメージ化してとらえさせ、定着を図るよう配慮すること。
5 具体的な問題の中で適用できるような見通しを持った計算力の育成を図ること。

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

Copyright (C) 2000-2001Fukushima Prefectural Board of Education All rights reserved.
掲載情報の著作権は福島県教育委員会に帰属します。