サクシード中学校数学から高等学校数学へ-015/35page

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方程式・不等式における学習指導のポイント(高等学校)

1 中学校とのつながりを考えたときの指導上の配慮事項
(1)連立3元1次方程式、連立不等式は中学校で学習していないこと。

2次関数に関する問題などにおいて、連立3元1次方程式、連立不等式は高校で初めて学習する内容であることに留意し、解説を加えながらていねいに指導する必要がある。
(2)グラフと方程式・不等式の解との関連については学習していないこと
【中学校で学習するグラフと方程式・不等式との関連】
1)グラフと方程式については、直線と軸との交点程度の扱いである。
2)不等式の解は、数直線で扱い、領域の考えは学習していない。
3)生徒は、グラフは関数、方程式・不等式は計算という意識が強い。

2 指導のポイント
(1)連立3元1次方程式は、文字の消去の意味も含めて、ていねいに指導する。
1)連立2元1次方程式における加減法、代入法による解法を確認する。
2)連立3元1次方程式は、1文字を消去して、連立2元1次方程式に帰着できることを理解させる。その際、加減法と代入法の両方で解かせて、それぞれの方法のよさに気づかせる。
加減法:1文字について解かなくともよいが、繰り返しが必要である。
代入法:1文字について解けば、すべての式に代入できる。
3)式(条件式)が1つあれば文字を1つ消去できることを理解させる。
このことは、式の証明など、一般に変数を2つ以上含む問題を解決する上で、非常に有効であることを具体例をあげて理解させる。

(2)連立不等式を解く際は、数直線上で共通範囲を求めることを習慣化させる。

(3)グラフと方程式・不等式の関係について、具体例を通して理解させる。
1)x軸⇔y=0y軸⇔x=0
2)y=f(x)のグラフとx軸の交点のx座標⇔方程式f(x)=0の解
3)y=f(x)、y=g(x)のグラフの共有点の座標⇔連立方程式の解
4)y=f(x)のグラフがx軸の上部にある⇔不等式f(x)>0の解
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