サクシード中学校数学から高等学校数学へ-026/35page

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§5図形の計量

図形の計量における学習指導のポイント(中学校)

1 高等学校とのつながりを考えたときの指導上の配慮事項
(1)図の中から必要な図形を取り出して考えていく力を伸ばすこと
求めたい辺の長さなどを考えるとき、与えられた条件を整理し、既知の公式等を適用するためには、図の中のどの図形に着目すればよいか、それはなぜかということを考え、発見する力を伸ばすことが大切である。

(2)基本的な図形の性質を理解し、それを図形の計量に活用する力を伸ばすこと
比の性質(小6)、図形の相似、三平方の定理は、高等学校の数学の三角比とつながりの深い分野であり、相互の関連に注意しながら定着を図る。

2 指導のポイント
(1)図の中から必要な図形を取り出すには、問題にしている辺や角を含む三角形を考えさせる。その際、情報量の多い三角形に着目させる。
【問題】右の図において、AB、ACの長さを求めよ。右の図 【着眼点】AR=xとおくが、xを求めるのに、なぜ△AROでなく△ABCに着目して三平方の定理を用いるのかが重要。
(2)三角比につながる相似な図形の性質、比、三平方の定理の理解を図る。
【相似な図形の性質】

三角形の相似条件を理解させるうえで、対応する辺、角に着目させる。(△ABC。∽△A'B'C'⇒AB:AC=A'B':A'C'、∠A=∠A'など)
【比(比例式)の性質の理解】
1)内項の積と外項の積は等しいこと。
2)内項、外項が交換可能であること。(a:b=m:n⇒a:m=b:n)abc
3)分数と比の関係(a/p=b/q=c/r⇔a:b:c=p:q:r、a:p=b:q=c:r)
【三平方の定理における三角定規の辺の長さの比】
1)90゜、45゜の三角定規⇒1:1:√2
2)90゜、60゜、30゜の三角定規⇒1:2:√3
※1、√2、2、√3等の数の大小関係を含めて理解させる。

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