平成11年度福島県児童生徒の健康、体力・運動能力の現状-017/55page

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を点検し、徐々に大きくさせるように配慮した。

一方、本校は小規模校であり、生徒は全員が運動部に加入している。各部の運動は、顧問を中心に計画的、継続的に行われている点も体力向上に大きく役立っている。

今後の取り組みとしては、本校の場合、業間や放課後に全体で取り組むことは困難であるから、これまで通り体育の授業と運動部活動を中心に体力向上に取り組んでいくつもりである。その中で、来年度は、個人の「体力診断カルテ」のようなものを利用し、生徒が個人で常に自分の体力を意識して運動に取り組めるような方策を取り入れていきたい。

三島町立三島中学校

本校は、全校生徒70名の小規模校である。保健体育の授業は、男女共習で実施している。各単元において、走を中心とした補助運動を取り入れながら、その単元でねらいとする基礎的な体力を養うよう毎時間の中で工夫している。

部活動では、男子がバレーボール部と野球部、女子がバレーボール部と卓球部で年間を通し活動している。大会での活躍もめざましく、方部大会では3つの部が優勝しており、男子バレーボール部は東北大会出場を果たしている。特設部として、陸上、駅伝、水泳、スキーと一人何役にもなり練習に励んでいる。施設・設備等にも恵まれ、全校生が楽しみ競い合いながら自己の体力向上に努めている。このように年間を通した活動が体力向上に結びついたと考える。

今後も生徒と職員が一体となり、健康で明るい学校づくりに努めていきたい。

『高等学校の例』

福島県立安積高等学校

本校での新体力テストは、生徒の能力が十分に発揮できるよう実施時期を考慮し、授業の中で実施している。

まず、年度始めの「体操」の領域において、体力の向上を目指して持久走(約4km)や補強運動等を実施している。3年生については、部活動を退いた後では体力の低下が予想されるので、この時期に新体力テストを実施している。

また、1、2年生については、「陸上競技」の領域で10月の校内ロードレース大会に向けての練習(約4km)を行い、持久走と体力の向上を図っている。その大会終了後に新体力テストを実施している。

福島県立会津女子高等学校

本校におけるスポーツテストの総評には、「全国平均と比較すると第3学年のレベルは優れている。また、バランスもよく素晴らしい集団です。」と記載されていました。

現実的には、このような結果を期待する年間計画を遂行したのではなく、導入段階での種目ごとの補強運動や矯正運動を実施している程度です。

ただ、第3学年のレベルが上がった要因をあげるとすれば、体育の授業に積極的に取り組む生が大変多いこと、選択制授業で自主的に展開する授業の中で余裕をもってスポーツテストに取り組むことができるようになったこと、また、生徒が結果に大変関心があり、常に向上しようとする姿勢が今回の結果を生んだのではないかと思います。

今後も、さらに意識の高揚と総合的な運動能力の向上に工夫をしていきたいと思います。

福島県立喜多方商業高等学校

体育科の具体的な目標の中に、「スポーツテストを通じて自発的・自主的に記録向上に意欲をもって取り組ませる」としており、年間計画に基づいて1学期の授業の中でスポーツテストを実施しています。理由として、1)年度始めから実施することによって以後の体育授業をより活発化させる。2)3年生が運動部で活動している時期に実施したほうが記録の向上がみられる。

実施方法としては、1)1クラスの人数(16〜23名)が少ないため、領域と並行してスポーツテストを実施(1時間の前半はスポーツテスト、後半は領域種目)。2)50m走、立ち幅とび、ハンドボール投げは数時間練習してから記録を測定。3)握力、上体起こし、長座体前屈、反復横とびは数回測定。4)記録挑戦時間として2〜3時間かけ、個人に得点表を配り挑戦させている。

今後、体力に劣る生徒の記録が伸び悩みなので、その生徒たちが喜びをもって取り組めるよう工夫していきたい。


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