サクシード2中学校国語から高等学校国語へ-054/81page

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2 構想・構成 「文章を設計する」

設計図を作る
一アウトラインの重要性一

●設計図を作ることの大切さ
 主題や材料が準備できても、それらを思いつくままに勝手に書いていったのでは、自分の意図は正確に伝わりません。それはまるで設計図を作らずに家を建てるようなものです。読者を十分に納得させるためにも、構想をしっかりと練り、効果的な構成を工夫しなければなりません。多くの生徒は、構成がしっかりなされていないために意味不明な文章を書いてしまう場合が多いといえます。「アウトライン」(構成を箇条書きにしたもの)をしっかり作ることによってスムーズな叙述と論の展開が約束されることを十分に理解させることが大切です。

構成の視点

1)組み立て方
 全体を大きくいくつのブロックに分け、どこに主題を置くか。
【例】
 三段構成(序論・本論・結論)
 四段構成(起・承・転・結)、
 頭括式(はじめに結論を述べて、根拠などを後で述べる方法)
 尾括式(話を展開し、最後に結論を述べてまとめる方法)
 双括式(冒頭と最後に結論を述べる方法)

2) つなぎ方
 個々の材料をどうつなげていくか。
【例】
 時間的な順序(過去→現在→未来、現在→回想→現在など)
 空間的な順序(巨視な視点→微視な視点、家の中→家の外など)
 論理的な順序(原因・結果、問題・解決、一般・特殊、全体・部分、事実・意見)
 内容比重の順序(重要度の順、興味関心の順、難易度の順)など。

設計図を作る
●建築家の目をもつ
 自分の考えを実際の文章や作品に結実させるためには、細部を繊密に作り上げるとともに、全体像を常にイメージすることが重要です。
 建築家のように、常に全体と部分との関係を考えながら、完成した姿をイメージしていくことが大切になるわけです。

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