授業について
●授業者:初めてのクラスということもあり、事前にアンケート調査を行い、生徒一人一人の興味・関心、及び古典に対する理解度などを把握しておいたのでスムーズに授業が進められました。また、特に古典学習においては導入をはじめとして教員が1時間の授業の中で興味を高めるための工夫をすることが中学校・高校ともに必要なのではないかと痛感しました。例えば、生徒の知っているCMの和歌を用いることなども有効かと思います。
●中学委員:恋愛をテーマにしたことは、生徒の興味・関心を高め、文学研究にとっても有意義だと思います。男子生徒も積極的に参加していたことがよかった。
●高校委員:恋愛をテーマにしながら、生徒の興味・関心を引き出していく課題の提示の仕方が有効だったと思います。生徒の理解にあわせながら進めていくということは、実は、中・高ともに絶対に忘れてはならないことだと思います。
●高校委員:今まで授業で発言しなかった生徒が、自分の内面にまで踏み込んで考えていたことに驚いています。表現を通して考えを深めていくという意味で、今回の中・高教員によるティーム・ティーチングは価値があったと思います。
●中学委員:中学校では、どちらかというと理解度の中位の生徒を中心にして授業を進めていることが多い。今回は、学習の理解が進んだ生徒に対して「発展的な課題」を用意していたことが大切な配慮だと思いました。
また、授業終了後にアンケートをして、自己評価をさせていたことが印象に残りました。
ティーム・ティーチングについて
●高校委員:「国語表現」の授業の中で、ティーム・ティーチングを実施したことがありましたが、その時には、生徒の書いたものを添削する程度でした。今回実施した授業では、次の点で有効ではなかったかと思いました。
1)中学校の学習内容の確認を中学校教員がしたこと。
2)役割分担を明確にして、T1とT2とが共通理解に立った授業を行ったこと。
3)生徒が表現したものを少人数で指導できたこと。とくに、一人一人の個性に合わせた指導ができたこと。
●中学委員:事前の打ち合わせがいかに大切であるかが実感できました。中学校でも高校でも、各教員がもっている教材観・指導観・生徒観をすりあわせていくことは意味があると思います。
●高校教員:一人の教員が授業を進めていくときに、異なった視点から教材をみるという点から、異教科間のティーム・ティーチングについても、今後研究を進めていきたいと |