中・高連携のために-055/136page

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◆研究授業実施後に議論されたこと―第3回委員会の記録より―
授業について

●授業者:本来なら与えられた問題をもっと考えさせてから実施すべきだったが、生徒の実態から考えると難しいので、類似問題に重点を置いて実施しました。類似問題を作らせることで自分の指導が行き届いていたかどうかがわかった。板書をさせた優秀な子も迷路にはまりながら本質をつかんでいったのではないか。今日は類似問題に時間をかけたことで、他のクラスよりは考えさせることができた。

●高校委員:ブラッシュカードを貼るなどの工夫がされていて、生徒の興味を喚起することができた。

●中学委員:類似問題の作り方を工夫することが大切ではないか。AとBのどちらがあたる確率が高いか予想させてから始めればよかったのではないか。AとBの確率が同じであることと、和の法則を使ったということのどちらを類似問題でやらせたかったのか、類似問題を作らせる時期は、展開の中でよかったのか、終末でやるべきか疑問が残る。

●中学委員:カードやプリントは高校でも用いるのだろうが、進学や模擬試験などの関係で授業の進度をはやめていく必要があるのだと思う。授業者が個別指導を心がけていることが印象に残った。

●中学委員:パーミュテーションどうしのかけ算ができるかどうかを中心に見ていたが、黒板でうまく説明していたので生徒の理解も深まつ?授業時間における評価についても検討するとよいのではないか。

●中学委員:アとイの確率を別々に求めさせておいて、後から和の法則を使ってやるとよかったのではないか。問題を文章として模造紙に書き、キーワードを色別にしておくと類似問題を作りやすかったのではないか。

●指導主事:学習指導案が練られていた。小学校や中学校では、問題から課題を設定しているが、高校でもこのように段階をおいた設定があってよかった。課題意識を生徒に持たせることが大切であり、生徒に予想させたことがよかった。AとBのどちらかに手を挙げさせて予想させ、それではどちらのほうの確率が高いのか、と方向付けていくのがよかったのではないか。類似問題はもとの問題を提示し、どの部分を変えていくのかを決めてからやれば下位生徒も上位生徒も問題に取り組みやすかったのではないか。また、類似問題の活用の仕方は効果的であった。なにがどのように類似しているのかを確認することが大切である。

中・高連携について

●中学委員:中学校の教員としては、送り出した生徒が高校でどのような学習をしているのかを考えながら授業を実施するのが理想的だと思う。高校の授業内容を意識しながら授業を行うことは有意義であった。今後は、「サクシード」「サクシード2」の活用について他の教員にも知らせていきたいと思う。

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