中・高連携のために-056/136page

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◆授業研究と実践について―英語科―
どの地区においても中・高の連携を強く意識した授業実践が行われ、大きな成果を上げました。

■県北地区では、表現力を高める目標のもと、T・Tによる授業を行いました。パラグラフ・リーディングによって大意を把握し、日本人とアメリカ人のものの見方・考え方の相違について理解し、教材内容である結婚観にも触れることで、グループディスカッションを含め活発な意見の交換が行われました。授業の終わりには自分自身の結婚に必要なことを英文で表現させました。文法事項では既習事項である「分詞」、「動名詞」、「関係代名詞(主格)」等について、本文を通した基本的演習として行われました。

■県中地区では、中学校において、4技能のバランスのとれた指導を目標にT・Tによって授業が行われました。大意をピクチャーカードを用いながら把握させ、頻度の高い表現(so〜that、too〜to)を反復練習させることで定着を図る授業が展開されました。また、コミュニケーション活動としてグループ内で話の続きを考え、五つ以上の英文で発表する形式で、理解力と表現力の向上を図り、「聞く」「読む」「書く」「話す」を意識した授業実践でした。

■県南地区においても、生徒にとって興味ある教材を利用しての表現力の育成を図る授業がT・Tによって展開されました。登場人物にあわせてグループを作り、読みの中から場面の内容を理解していく方法で、対話の中から4枚の絵をストーリーにそって並べ、さらに登場人物の心情を表現する授業が行われました。

■会津地区では、長文読解への苦手意識を克服するため、グループワークを取り入れて、パラグラフとトピックセンテンスの関係を、並べ替えの作業を通じて知り、本文の内容を理解する方法が採られました。生徒が自ら考え、気づくことができるように、T・Tの良さを生かし、生徒の活動の援助を中心とした授業が展開されました。単語中心の授業ではなく、文章全体をとらえることで長文は理解できることを実感させる実践授業でした。

■いわき地区では、4技能のバランスのとれた指導を目指した授業研究が、高校2年生を対象に中・高の先生方のT・Tで行われました。教材を「アンネの日記」から取ることで、同年代の生徒に深い理解と共感が得られるように配慮し、モデルリーディングやワークシートの活用などで、次時へつながる読みの深まりを探る授業が展開されました。

■相双地区では、表現力を高める目標のもと、パラグラフ・リーディングの手法を活用し、集中したスピードのある読みを意識しながら、大意を把握する授業が展開されました。グループ内で一枚の絵から話し合いを行い、本文の続きを作成する内容で個々の表現力を高める工夫が図られました。どの地区もそれぞれの目標達成のために、指導案レベルからの研究協議がなされ、大きな成果を得ることができました。

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