中・高連携のために-070/136page

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3 つまずきをなくすための指導計画は?

◆3年間を見通した指導計画を作成する

中学校から高校に入る時期は、生徒が学習においてっまずきやすい時期だといえます。高校においては、中学校までの学習を踏まえた新入生オリエンテーションや教科ガイダンス等を実施することが大切です。中学校においても、高校に合格させるだけの指導に偏ることなく、高校の授業を受けるのに必要な資質や心構えを身につけるさせる指導が行われなければなりません。
中学・高校卒業までに、生徒一人一人にどのような学習内容と力を身に付けさせるのかを明確にして、指導計画を立案することが重要になりますし、生徒自身に「何のために学ぶのか」「中学校あるいは高校の3年間を通してどのような力を付けるのか」を知らせることが大切です。
県内の高校では3年間を見通した学習指導計画、シラバス(Syllubus)を作成し、生徒一人一人に配付している学校もあります。将来的には、中・高6年間を見通したシラバスの作成が望ましいのですが、まず、生徒や学校の実態を踏まえて、各学校の3年間のシラバスを作成してみてはいかがでしょうか。そして、生徒一人一人に学習のビジョンを視覚的に示していくことが、教員の授業そのものの質的な向上にもつながるのです。

◆大学卒業後までを中・高教員がともに把握するよう努めること

卒業後の生徒の状況について、送り出した側ではあまりよくわからないことがあります。しかし、送り出した生徒がその後の授業において、どの程度の学力に達しているのかを確かめることは、進路指導・学習指導の大きな手がかりとなります。入学直後の学力の実態を全国的な視野でとらえることも大切なことです。
さらに、高校卒業後の進路についても、その生徒に関わった中・高の教員が共に把握できるような情報交換が望まれます。

学習活動に励む生徒たち▲学習活動に励む生徒たち▲

つまずきをなくすための指導計画を立てる
●学習オリエンテーションの計画的な実施をする―学びへの意識付けを大切にする―
●生徒に学習の歩みが分かるような計画を提示する―シラバスの作成と配付―
●長いスパンで学習計画を立て、学習の見通しをつけさせる工夫をする

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