平成12年度福島県中学校新教育課程説明会要項-006/64page
と、古典の指導について留意すること、学校図書館の機能の活用などが指摘されている。
イ 〔言語事項〕(1)では、国語の特質を理解させるため、ある程度まとまった知識を得させる指導もできるように配慮してある。漢字に関する指導、「書写」に関する指導も、すべて各学年への配当の形で系統化されている。
ウ 教材についての配慮事項として、話題や題材を精選すること、書くことの能力と読むことの能力を偏りなく養うこと、及び教材の選定の観点が示されている。
エ 基礎・基本の確実な定着を図り、個性を生かす教育をいっそう充実するために選択履修の幅を一層拡大したことが示されている。
2 目標及び内容
(1)目標
1)教科の目標
国語を適切に表現し正確に理解する能力を育成し、伝え合う力を高めるとともに、思考力や想像力を養い言語感覚を豊かにし、国語に対する認識を深め国語を尊重する態度を育てる。
前段では、「国語を適切に表現し正確に理解する能力を育成し、伝え合う力を高める」となっており、後段では、「思考力や想像力を養い言語感覚を豊かにし、国語に対する認識を深め国語を尊重する態度を育てる」となっている。
「伝え合う力」とは、適切に表現する能力を正確に理解する能力とを基盤に、人と人との関係の中で、互いの立場や考えを尊重しながら言葉によって伝え合う力のことである。
「言語感覚を豊かにし」とは、言語活動の具体的な場面で、どのような表現が適切であるかを判断したり、与えられた表現を的確に評価したり味わったりする能力を支えるような言語に対する感覚を養い豊かなものにしていくことである。
「国語に対する認識を深め国語を尊重する態度」は、まさに国語科教育のねらいとする態度である。
2)各学年の目標
各学年の目標は、三領域に対応して、(1)から(3)までの三項目で示してある。すなわち、
(1)は「話すこと・聞くこと」に関する目標
(2)は「書くこと」に関する目標
(3)は「読むこと」に関する目標となっている。
第1学年 第2学年及び第3学年 話すこと・聞くこと (1)自分の考えを大切にし、目的や場面に応じて的確に話したり聞いたりする能力を高めるとともに、話し言葉を大切にしようとする態度を育てる。 (1)自分のものの見方や考え方を深め、目的や場面に応じて的確に話したり聞いたりする能力を身に付けさせるとともに、話し言葉を豊かにしようとする態度を育てる。