平成12年度福島県中学校新教育課程説明会要項-008/64page
4)「C読むこと」の配慮事項
ア 目的や意図に応じて的確に読みとる能力や読書に親しむ態度を育てることをねらいとし、目的や意図に応じて多様な文種を取り上げるとともに、多様な学習活動が展開されるようにすること。
イ 我が国の文化と伝統を尊重し、生涯にわたって古典に親しむ態度の育成を重視することをねらいとしている。古典を理解する基礎を養うことを留意して幅広く教材を選んだり、古典に親しむことを主眼にして「古典としての古文や漢文を理解する基礎」を養う上で欠くことのできない事項は、細部にわたることなく、教材に即して必要な範囲で適切に指導するように配慮すること。
ウ 文学史の扱いについては、作者や作品の特質などの文学史的な価値や知識を通史的に指導したり、一方的に知識を注入するような指導をしたりすることのないよう配慮する。
エ 「様々な文章を比較して読んだり、調べたりするために読んだりすること」、「目的や意図に応じて音読や朗読をすること」の言語活動は、必ず取り上げて行うこと。
5)学校図書館の機能の活用
ア 各領域の言語活動の指導に当たっては、学校図書館などを計画的に利用しその機能の活用を図るようにすること。
(2)[言語事項]の取扱い
1)[言語事項]の(1)の取扱い
ア 単に知識として学習されるだけでなく、実際の言語活動の中で活用され、生きて働く力として身に付くことが求められている。
イ ある程度まとまった知識を得させる指導の場合は、日常の言語活動を振り返り言葉のきまりについて気付かせ、言語生活の向上に役立てるとしている。
ウ 必要に応じて当該学年の前後において弾力的に取り扱うことができる。
2)[言語事項]の(3)の取扱い
ア 「文字を正しく整えて速く書くことができる」ことが第一義である。
イ 「書写の能力を生活に役立てる態度を育てる」ことを重視する。
ウ 授業時数については、第1学年は10分の2程度、第2学年及び第3学年は各学年10分の1程度とする。
(3)教材選定の観点
1)教材は、話すこと・聞くことの能力、書くことの能力及び読むことの能力を偏りなく養うことや読書に親しむ態度の育成をねらいとし、生徒の発達段階に即して適切な話題や題材を精選して調和的に取り上げること。
2)観点のア・イは、国語科目標を踏まえた内容であるとともに、8項目の観点が示されている。
3)「C読むこと」の教材については、各学年で説明的な文章や文学的な文章などの文章形態を調和的に取り扱うこと。
(4)選択教科としての「国語」
1)第1学年から選択教科としての「国語」の開設が可能になった。
2)選択教科としての「国語」としての指導範囲は、国語科の目標に基づくことが基本である。
3)生徒の特質等に応じ、選択教科「国語」の内容をより弾力的にとらえて、学習活動を展開することが可能である。