平成12年度福島県中学校新教育課程説明会要項-041/64page
道徳
1 改訂の趣旨及び要点
(1)改訂の趣旨
学校は、家庭や地域社会と一体となって、子供たち一人一人の道徳的自覚を促し、自立をはぐくむ中で、人間としてよりよく生きていく道徳的実践力を育成する必要がある。そのためには、特に社会生活上のルールや基本的なモラルなどの倫理観、我が国のよき文化や伝統を尊重し、継承・発展させる態度や国際協調の精神の育成などに留意して、学校の教育活動全体を通じて行う道徳教育教育及び道徳の時間における指導が一層充実されなければならない。このことを踏まえ、今回の道徳教育の改善は、次の3点を基本方針としている。
1)体験的活動等を生かした心に響く道徳教育の実施
2)家庭や地域社会の人々の協力による開かれた道徳教育の充実
3)未来へ向けて自らが課題に取り組み、共に考える道徳教育の推進
(2)改訂の要点
学校の教育活動全体で行う道徳教育の一層の充実を図る観点から、今回の改訂では総則の中に道徳教育の目標を掲げることとし、次の3点から改善を図った。
1)道徳教育の目標は、基本的には従来通りであるが、生徒一人一人の豊かな心を育て、未来に向けて人生や社会を切り拓く実践的な力の育成を一層重視しようとする意図から、「豊かな心」と「未来を拓く」を新たに加えた。
2)道徳の時間をはじめとして各教科、特別活動及び総合的な学習の時間のそれぞれの特質に応じて適切な指導が行わなければならないことを示した。
3)学校教育全体で行う道徳教育を進めるに当たっては、特に人間としての心を育てるボランティア活動や自然体験活動などの豊かな体験や道徳的実践を充実させ、道徳の時間と関連をもたせることによって生徒の内面に根ざした道徳性の育成に一層努めるよう示した。
2 目標及び内容
(1)道徳教育の目標
1)人間尊重の精神と生命に対する畏敬の念を培う。
2)豊かな心をはぐくむ。
3)伝統的な文化を継承し、発展させ、さらに個性豊かな文化の創造に努める人間を育成する。
4)民主的な社会及び国家の形成発展に努める人間を育成する。
5)平和的な国際社会の実現に貢献できる人間を育成する。
6)未来を拓く主体性のある日本人を育成する。
7)道徳性を養う。
(2)道徳の時間の目標
1)計画的、発展的に指導する。