児童生徒の夢がかなう福島の教育の実現に向けて -145/157page

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(3) 評価の現状と今後の課題

1.次の3つの段階で充実を図っていく。
○児童生徒の個人の学習状況の評価
○学校における児童生徒の学習状況や教育課程の実施状況等の評価
○地域全体として見た児童生徒の学習状況や教育課程の実施状況等の評価



2 これからの評価の基本的な考え方

(1) 学カと評価

 学力については、知識の量のみでとらえるのではなく、学習指導要領に示す基礎的・基本的な内容を確実に身に付けることはもとより、それにとどまることなく、自ら学び自ら考える力などの [ 生きる力 ] がはぐくまれているかどうかによってとらえる必要がある。


(2) 目標に準拠した評価及び個人内評価の重視

 学習指導要領に示された基礎的・基本的な内容の確実な習得を図ることを重視していることから、学習指導要領に示す目標に照らしてその実現状況を見る評価(いわゆる絶対評価)を一層重視し、観点別学習状況の評価を基本として、児童生徒の学習の到達度を適切に評価していくことが重要になる。
 評価に当たっては、知識や技能の到達度を的確に評価することはもとより大事であるが、それにとどまることなく、自ら学ぶ意欲や思考力、判断力、表現力などの資質や能力までも含めた学習の到達度を適切に評価していくことが大切である。
 また、児童生徒一人一人のよい点や可能性、進歩の状況などを積極的に評価することはこれまでと同様重要である。
 そのために、個人内評価(児童生徒ごとのよい点や可能性、進歩の状況などの評価)を工夫することも大切である。


(3) 指導と評価の一体化

 評価の結果によって後の指導を改善し、さらに新しい指導の成果を再度評価するという、指導に生かす評価を充実させることが重要である。
 評価は、学習の結果に対して行うだけでなく、学習指導の過程における評価の工夫を一層進めることが大切である。
 評価が児童生徒の学習の改善に生かされるようにするためには、学習の評価を日常的に通信簿や面談などを通じて児童生徒や保護者に十分説明し、学習の評価を児童生徒や保護者と共有していくことが大切である。


(4) 評価方法の工夫改善

 各教科、道徳、特別活動及び総合的な学習の時間のそれぞれの教育活動の特質や評価の目的に応じ、評価方法、評価の場面や時期などについて適切な方法を工夫し、それらの積み重ねによって児童生徒の成長の状況を総合的に評価することが一層重要である。
 児童生徒による自己評価や児童生徒同士の相互評価などを生かすことや、保護者による評価、教育活動に協力した地域の人々による評価を参考にすることなども有効である。
 とりわけ、自己評価については、自ら学ぶ意欲などを見る上で有効であるばかりでなく、児童生徒が自分自身を評価する力や他人からの評価を受け止める力を身に付け、自己の能力や適性などを自分で確認し、将来を探求できるようにするためにも大切である。


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