第5次福島県長期総合教育計画 新世紀ふくしまの学び・2010 -007/094page
ことが必要です。すなわち、共生は、自己の責任において行動し、自らの責任で生きるという自立があってこそのものと言えます。
この自立は、教育にとっても大切な考え方です。人が自立するためには、自らが積極的に自立性の向上を図る学びが必要であり、人が学ぶ際、より深い知識、より有用な技術、そして、より豊かな文化を選んで、探求することが重要です。
福島県は、このような普遍的な自立の理念や、自立するための学びの姿勢を大切にし、ふくしまの子どもが学ぶことの厳しさから逃れることなく、自ら学び考えることができるとともに、県民が「よく生きる」ことを生涯にわたって自覚的に探求できる環境づくりを目指します。その際、特に、進学や就職を通じて、将来における子どもの自己実現の可能性を高めることができるよう、ふくしまの子どもの学力を大切にします。
(2) 基本目標
第5次長期総合教育計画の基本目標は、このような「共生と自立」という基本理念に基づき、次のように設定します。
「人・地域・自然と共に個を磨く新世紀ふくしまの教育」
【考え方】
人間は、ひとりで生きてし、くことはできません。絶えず、人や地域や自然などの「他」との深い関わりの中で自分が存在していることを認識し、生涯の各段階で関わっていく家族、友人、同僚、教師などの人々や、社会、地域、自然などの自分が生きている環境と関わりながら、その中で生きていかなければなりません。
「と共に」は、「人、地域、自然の中で」、「人、地域、自然と一緒に」という意味を持ち、さらには「人、地域、自然の中に存在していることを意識しながら」という意味を持っています。
すなわち、人や地域や自然との共生という考えの下、自己を高めることの大切さを言うものです。