教育福島0001号(1975年(S50)04月)-022page
この作文に表れた児童の意識のうち、研修活動から得たことについては、分類イに述べられている。更に、それらの感想がどんな研修活動によって生じたものか。活動内容との関連を見ると次のようになる。
(3) 班の編成のし方と人数は、どうあればよいか。
1) 班の編成のし方
学級を解体した班の編成と解体しないで班編成した場合の、友人に対する意識の違いについては、すでに明らかになっている。交友の広がりと深まりをねらうときには、学級を解体した方が有効である。第二年次の場合、その成果をもとにして、どの学級、どの学年でも学級を解体した班の編成を行ってきた。その場合、男女の別による班編成とせず、男女混合の班とした。
ア、班の編成についての児童の事前の意識
集団宿泊指導の入所の児童に「今度の班の作り方を、あなたはどう思いますか」という質問をしたことの回答が左の図である。
学級をばらし、学年全体で班を作ったことに満足したという反応は、三年生から六年生になるに従って少くなり逆に不満の度合は、高くなっている。
「特に感じない」の項についての反応が、高学年になるにつれてふえている現象にも注目したい。
児童たちは不満の理由について次のように回答している。
異性に対する反発の声の大きい高学年児童の不満、「好きな友だち」との組み合わせにはずれたことに対する中学年児童の不満、これらの不満は、集団宿泊指導の事後の調査ではどのように変わっているのだろうか。
イ、児童の事後の意識
研修終了後、班の作り方についての児童の意識の変化を見るために「班を作るとき、あなたは、どんな方法で作るのがよいと思いますか」の問を発した。その回答が左の図である。
平均で一番多く四十・八%の児童が「ウ、他の学級の人とまざった班」を作ることに賛成していることは、学級を解体して班編成をしたための効果と考えることができる。
なお「オ、その他」についての反応の中で、男女を別にしての班編成がいいと答えた児童がわずかいたが
「班の作り方についてどう思うか」−2泊3日−(%)
「班編成についての不満の内容」
「班の作り方について」