教育福島0003号(1975年(S50)07月)-023page
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っている生徒がほとんどであり、このことは今後未知の社会へ巣立つ不安な気持ちの現れであろうし、二年生に多く見られたことは自我意識の成長によるものと思われる。
これに対して、その原因となるものは、適性の認識不足と、学歴偏重社会構成にあると見られる。特に、適性を知るための資料不足が大きな要因になっているので、各種検査の活用が一層望まれる。
しかし、その解決について、なにも考えていない生徒も多く、これから考えるという生徒も含めて、進路指導の一方向が見いだされると思う。
教師との相談が極めて少ない(一パーセント前後)という現状を考えるとき、よりよい指導のため、生徒とのコミュニケーション、更に資料の活用による適性の認識等に積極的な指導をし、不安・悩みの解決の一助とすることが必要である。同時に、家庭との連絡を密にして、学校・家庭による生徒の不安・悩みの解決を図ることが、今後の大きな課題の一つであろうと思われる。
表3 進路についての不安と悩みの調査(パーセント)
1 あなたは進路について不安を持っていますか。
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2 あなたは進路についで悩みを持っていますか。
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3 進路について不安を持つ原因は何ですか。
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4 不安の解消をどのようにしていますか。
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5 進路についで悩みを持つ原因は何ですか。
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6 悩みを解決するためにどのようにしていますか。
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七、問題点と今後の課題
進路指導については、入学時より、年間指導計画に基づき、ホームルームを中心に継続的に実施し、また、進路相談については、各学年ともHRTを中心に実施しているが、ややもすれば進路指導の比重が就職、進学の相談、あっ旋に傾き、その過程において、収集・整理された資料を、どのように生徒の自己理解に役だたせていくか、その点の指導が十分でなかった。研究の大きな目標をこの点に置き、全職員の共通利用を進めながら研究を続けてきたが、現在における問題点と今後の課題として次のことが考えられる。
(一) 各研究項目によって得られた資料をどのように組み立て、生徒の自己理解の深化を助けるためにどのように活用していくか。
(二) 調査研究によって得られた資料を、どのように進路相談に収集・整理し、進路相談に活用するか。
(三) 進路相談票(教師用・生徒用)を効果的に活用するには、どうしたらよいか。
(四) HR活動の中で進路指導をどのように取り上げ、また展開していくか。
(五) 進路指導の中で、生徒の自主的活動の場をどのように与え、参加させていくか。
(六) 教科指導、生徒指導の場で、進路指導をどのように進めていくか。
(七) より一層職員間の共通理解を深めるためには、どのような方法が考えられるか。
現時点における問題点と今後の課題について、いくつかあげてみた。資料の収集・整理の仕方、進路指導の進め方については、ある程度の成果を見たが、今後の問題としては、これらを基にして、更に実践活動をどのように進
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