教育福島0003号(1975年(S50)07月)-039page

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級の学習指導の状況及び児童・生徒の学力の実態をとらえ、教育課程の編成や学習指導法の改善に関する基礎資料とする。

(二) 内 容

(1) 学力検査問題の作成

昨年度までに、小学校から中学校第三学年までの問題作成を完了したので本年度は新しい立場で、小学校段階の学力検査問題の作成にかかる。

ア、問題作成委員と問題審議委員により、テスト実施時間の短縮、問題の分量、内容の妥当性等を十分検討して作成する。

イ、学年……小学校四・五・六年

ウ、教科……国語・算数

エ、標準化を図るために、標本校を無作為に抽出して実施する。

(2) 中学校学力診断結果報告書の作成

本県の診断標準学力検査問題についての報告書は、昭和四十七年に出しているが、本年度は、中学校について作成する。学力検査は、児童・生徒の学習結果を診断し、学習上の問題点を明確にして、その対策を考えるために行うものである。したがって、テスト結果を分析し、科学的に考察して、学習指導上の資料とするためのものである。

六、教育相談に関する研究

これまでに「登校拒否児童・生徒、かん黙児童・生徒の治療的指導に関する研究」「高等学校生徒の精神衛生、特に自殺及び自殺未遂生徒の指導に関する研究」を行ってきた。

(一) 研究のねらい・内容

本年度は、従来における研究の発展として「心身の障害を持つ幼稚園児の指導」にスポットを当ててみたいと考えている。心身障害児の就学やその取り扱いに着目して、これらの問題の分析と考察を行う。

(二) 方 法

この研究は、県内の幼稚園を対象に調査をし、必要によっては抽出等の調査を行いながら問題の具体的な解明を図る。

 

【教育相談事業】

 

一、方 針

 

児童・生徒の教育上の問題について学校又は親から相談を受けた場合、その望ましいあり方について、臨床心理学やその他の科学的理論や方法に基づいて、解決のための援助をしていくことである。

 

二、内容(実績から見て)

 

昭和四十九年度は、二百四十七ケース延べ五百四回の面接治療を行った。

○主な相談ケース

 

学校三十二、高校四十一、幼児五十八、教員一般二十ケースである。二、方 法

 

これを年齢別に見れば、小学校九十六、中学校三十二、高校四十一、幼児五十八、教員一般二十ケースである。二、方 法

(一) 申し込みは予約制

相談の要望があれば、教育センターに直接申し込み願います。

(二) 相談は来所又は電話(〇二四五)五三−三一四一によるほか、お便り相談にも応じます。

(三) 対象

就学前の幼児(四−五歳)から高校生(十七−十八歳)ごろまでが、主な対象である。

 

【教育資料事業】

 

一、方 針

 

教育に関する県内外の情報及び資料の収集を行い、これを整備・保管し、活用を図るとともに、当センターの研究成果を県内各学校に普及し、また県内外の文献・資料のあっ旋、提供を行って、学校や教職員の研究活動を援助する。

 

二、内 容

 

(一) 教育図書・教育資料の収集・整備

本年度教育図書購入予定四百冊、教育雑誌四十一種、教育資料一各県教育センターや各大学等の研究紀要各種研究団体や各学校の研究物等一の収集に当たっている。

(二) 教育図書・教育資料の貸し出し・

複写サービス

当センターの設置目的は、県内教育の充実を図ることにあるので、当センター所蔵の教育図書・教育資料は、広く県内各校教職員の活用に供される。一人二冊、三週間を限度として貸し出しをしている。また、教育資料のコピーによるサービス活動及びその他についても漸次計画中である。

(三) センター所報の発行(年五回)

現在の教育に関する情報を各校に知らせるとともに、学習指導や教材研究、教育相談等についての研究資料を掲載し、各校の教職員の教育活動に資するようにしている。

(四) 所内展示室の経営

研究物や教材の自作教具等の展示をし、来所者に紹介している。

 

 

 


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