教育福島0006号(1975年(S50)10月)-015page
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んなで協力することから、児童相互の好ましい人間関係が生まれる。
(三) ふんい気からくる楽しさ
給食時間は、堅苦しくなく、小言は絶対にあってならない。グループ構成、食卓の形、共通な話題ゲームなど、学年、学級の児童自らの創意工夫により、計画的に進めていく必要がある。
(四) 食事内容からくる楽しさ
楽しい給食にするためには、献立の内容が重要な位置を占める。食事がおいしく、変化があり、し好に合い、見かけがよいものでなければならない。時には、児童にアンコール献立を募集し、その献立による食事をさせることも大切である。
以上の基本的事項を踏まえて、次のような給食指導目標を設定した。
三、本校の学校給食指導目標
(一) 楽しい学校給食を通して、食事作法が身につき、清潔な食事ができ、しかも能率的であるという望ましい習慣の基本的態度を養う。
(二) 互いに協力し、楽しいふんい気で食事ができ、豊かな生活を築いていこうとする態度を身につけさせる。
(三) 食事について正しい理解を深め
合理的な食事が健康に役だつことを理解させる。
四、学年別重点目標
(低学年)
(一) 食事について、初歩的なしつけとよい習慣を身につけさせる。
(二) みんな仲よく、楽しく食事ができるようにさせる。
(三) 当番の仕事に慣れさせる。
(中学年)
(一) 食事についての基本的なよい習慣を一層定着させる。
(二) 食物と健康に関心を持たせ、好ききらいなく食べることの大切さを分からせる。
(三) 楽しい給食にするために、互いに協力し合う態度を養う。
(高学年)
(一) 食品の栄養の組み合わせによるバランスを理解させ、合理的な食事をしょうとする態度を養う。
(二) 楽しい給食にするため、工夫、話し合い、計画、実行する態度を育てる。
(三) 楽しい給食にするため、責任、協力、感謝の心や態度を育てる。
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五、給食指導の組織
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以上のような指導組織を確立し、全職員の共通理解の下に、それぞれの分担を明らかにし、活発な活動ができるように配慮した。
六、研究のまとめ
(一) 学校給食についての意識が高まり指導観や指導体制が確立されたことにより、目標に迫ることができた。
(二) 給食に親しみを持ち、学校生活にうるおいが見られると同時に、学習活動や、学級会、児童会活動等で互いに協力し、自主的に活動するようになってきた。
(三) 食事の基本的習慣が身につき、望ましい食事のあり方が体得されつつある。
(四) より楽しい給食を目指して、学年学級ごとのアイデアや、児童個人の創意工夫が見られるようになった。
七、今後の課題
(一) 楽しい給食にするために、おいしい献立に変化があるということが大事なので、幅の広い献立が必要である。
(二) より楽しい食事ができるようにするため、物的環境、会食の仕方などに、今後に残された問題点がある、
(三) 正しく、楽しい食事の取り方が身につき、健康増進に役だたせるためにも、今後、更に家庭や地域社会との理解協力を深めていく必要がある。
(四) 米飯を希望している児童や家庭が見られる現在、米飯給食は、今後に残された課題である。
(五) 給食指導は、力を入れれば入れるほど、その内容の深みを感じる、給食指導をするのではなく、給食を通して児童の健康を増進し、人間性を育成していくことを再確認するとともに、給食活動を大切にしていかなくてはならない。
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