教育福島0007号(1975年(S50)11月)-036page
わが市の生がい教育
子供会活動のひとこま
喜多方市教育委員会
十一月三日の「文化の日」を中心として各地で多くの文化行事が催されることと思います。喜多方市におきましても「文化と産業の祭り」と銘打って多彩な行事が繰り広げられます。
その中で文化関係行事を拾ってみますと、「子供大会」「市民文化財めぐり」「小中学校音楽祭」「小中学校鼓笛隊パレード」「生花展」「文芸講演会」「短歌の集い」「盆栽会」「市民音楽の集い」「講演と映画会」「菊花展」「桧枝岐歌舞伎公演」「謡曲発表会」「市民しろうとのど自慢大会」「市民写真展」「市民俳句の集い」「美術展」「児童生徒図画習字作品展」などがあります。
これら文化行事運営には、各行事ごとに実行委員会が組織され、更にそれら実行委員会の連絡調整のために文化祭運営委員会が組織されます。
教育委員会ではこの文化祭運営委員会に対し四十万円の補助をしており、これが各実行委員会に配分され、それぞれの行事の運営に当てられます。
しかし、この補助金だけで運営することはとうていむりなので、入場料を徴収する行事もあるし、中心となる各文化団体が経費を負担するものもあります。
その中で特筆されるのが「子供大会」です。これは文化祭行事の中に子供の参加する行事が少ないという反省を踏まえ、子供のための行事を、ということで催されることになりました。
初めは劇団による児童劇の公演を実施したのですが、見るだけでなく、子供が直接参加できるものにしようと、市子供会育成会、市子供会指導員が中心になり、実行委員会を結成し、内容の検討がなされました。その内容について、昨年度の実施例を参考までに述べてみたいと思います。
まず、子供が直接参加できるようにと、各地区子供会の出し物を取り入れました。例えば、指人形をぎごちなく操る子供会、大きな口を開けて合唱する子供会、堂に入った演技で劇を演じる子供会等、それぞれ趣向を凝らしての熱演でした。
子供たちの休息の時間には、市内の高等学校のブラスバンドがすばらしい演奏をしてくれました。
一方、指導員のかたがたも負けてはいられないとばかり、毎晩練習した「赤ズキンちゃん」を見事に演じました。悪い狼になったK先生は、縫いぐるみで顔を隠していたにもかかわらず、すぐに子供たちに見破られ、以来狼先生としてすっかり人気の的です。その後、全員でマスゲーム、最後はピンポンパン体操で締めくくりました。
ところで、これらをすべてVTRに撮り、その場で子供たちに見せたところ、テレビに映し出される自分の姿を見て、大喜びで歓声をあげていました。
このようにして子供の文化祭は大成功でしたが、これは多くの人々のボランティア活動によってもたらされたものです。市内の各高等学校プラスバンドは、毎年一校ずつ協力していただいておりますし、VTR、放送設備等は工業高校に協力いただいております。また、かつて子供会々員だった中学生高校生もアシスタントの役割を十分に果たしてくれました。
今年もこれら多くの人々の協力を得て、十月二十六日に実施されます。今年はどんな出し物が飛び出してくるか楽しみにしているところです。
文化祭行事の中で定着しつつある子供大会も、本来ならば「子供の日」に行うべきものではないかという意見もあります。
これらのことも十分に検討した上でいつ行うにしろ、本当に子供たちの思い出になるような催しにしていきたいと思っております。
子供会活動の風景