教育福島0007号(1975年(S50)11月)-038page

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福島県教育センターから

 

教育工学

研修施設の紹介

 

広く教育工学施設という場合は、LLやコンピュータも含むのであるが、ここでは、教育センターが行っている教育工学講座関係の施設(以下教育工学研修施設と言う)について紹介する。

 

一、施設の概要

教育工学研修施設は、第一とう(本館)四階に教育工学研修室、同準備室暗室があり、五階にはスタジオがある。

教育工学研修室には、教育の現代化の動向に基づいて、新しい集団学習の方法を研修するための当センター用として設計したシステムが設備されている。

それは、次の装置で構成されている。

(一)AVRC装置

十六ミリ映写機、八ミリ映写機、テロップ、スライドプロジェクタースクリーンの教材提示機器を集中的にリモートコントロールしながら、CCTVカメラを通して教室内の四台のテレビに映し出す仕組みになつている。操作卓は、研修室内の教卓及び別室に設置されている。これらの教材提示機器は、普通の機器のように、単品として操作することもできる。

(二) 集団学習反応分析装置

日立ES百型反応分析装置が設置されており、個人ごとの回答状況や正答率及び選択しごとの回答率が即刻表示される仕組みになっている。また、個人ごとの回答の記録や集団の反応状況の記録も同時にでき、授業分析の資料が得られる。

なお、この反応分析装置は、四十八人用五し選択で、回答表示パネルは、学習者別六ランプ表示になっている。また、操作部には、思考時間セット用タイマー三、通過率セット三があり、自動操作が可能である。

(三) システム制御装置

この装置は、先に述べたAVRC装置や集団学習反応分析装置及びVTRを、テープに記録した制御信号によって操作し、授業を自動的に進行させるものである。なお、反応分析装置によって評価した結果が、設定した正答率(通過率)より低い場合は、自動的にプログラムの進行が停止して、教師の直接指導か別のプログラムに切り換えなければならないようになっている。

四 授業記録装置

研修室に設置してある三台のCCTVカメラを、調整室(授業記録室)にあるAV調整卓よりリモートコントロールして、三台のモニタテンビに映し出す。それを特殊効果を用いて編集録画する仕組みになっている。また、研修室天井には十本の指向性マイクがありそれをミキシングしてVTRに同時記録できる。なお、授業者と記録者は、インタホーンで連絡し合える。

この調整卓からは、編集された映像や音声を隣の第四研修室のテレビに送出されるので、隣室で授業の様子が観察できる。

(五)教材編集装置

この装置は、AVRC装置の教材提示機器類をCCTVカメラで集中的にコントロールしながら、ワイパ

 

▲集団用ティーチングシステム

▲集団用ティーチングシステム

 

▲授業記録室(調整室)

▲授業記録室(調整室)

 

 

 


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