教育福島0007号(1975年(S50)11月)-045page

わが校のほこり

　

　

川口高等学校

　

本校は、由緒ある歴史的背景が育てた教育熱と、教育こそ新しい地域発展の原動力というけい眼から、昭和二十三年に設立された。

只見川と野尻川の合流地点にある玉縄城跡に立つ閑静な学舎は、じ来、博学篤行の人材を幾多社会に送り出し、奥会津の美風を残しつヽ、地域の発展に貢献してきた。

設立当初は、昭和、横田、沼沢の三分校を擁した中心校として出発したが現在では昭和分校だけを残している。

校地の真下に水をたたえた只見川はボート部の修練の場であり、連日猛練習が展開され、本年度は県大会において男子優勝、女子準優勝、男子は更に東北大会三位、全国大会で準々決勝まで進出する成績をおさめ、陸上競技ヤリ投でも県大会で優勝するなど、各部とも力をつけてきている。

全生徒が部に加入して活躍していることは本校の特長の一つでもあろう。例年開催される校内合唱コンクールと球技大会には、職員チームも出場し、無心に歌い、技を競うその姿は、明るく美しい学園生活を創造する息吹を感じさせる。

また、恒例のマラソン大会は、自己の力の限界にいどみつヽ力走する生徒職員、先輩に町の人々の声援がとび、町ぐるみの「おらが高校」という意識を更に大きく広げている。

職員と生徒が一体となって「一人の生徒も取り残すな。みんなで伸びよう」を合い言葉に、和を基調として、美しい中に厳しさのある風土によって培われた人的素材に、鍛えぬかれた知・心・体をプラスすることにより、優れた知性、健康で明るい情操豊かな人間性、力強い実践力を兼備した、調和のとれた人間形成を目指し、日々努力しているのが本校の姿である。

　

校舎全景

　

校内マラソン大会女子スタート

　

ボート部の練習

　

校内合唱コンクール