教育福島0008号(1976年(S51)01月)-020page
表5 フィルター方式による授業記録
材、補助教材の組み合わせを適切にする。
○生徒の活動状況を予想することによって、問題の提示を具体的なものにする。
また、学習指導案は表8−10のように具体的な教材そのものを取り上げて作成し、授業観察並びに分析をし、学習指導の改善を図った。
五、検証
(一)方法
実践の成果として、 「生徒の学力の変容」「生徒の学習意欲の変容」「数学的な考え方の伸長」などについてその実情を概観する。
(二) 方法
1) 事前調査は、関数指導のレディネスとして、文字立式、対応の規則性、対応の式表現、グラフの読み取り変域、式の関数的なとらえ方、関数的な見方・考え方による解決能力について調査する。
2) 事前調査などにより、生徒を三段階能力別に編成しそれぞれの理解の度合いを調査する。
3) 「関数の意味を理解させ関数的見方・考え方を伸ばす指導」についての指導案を作成し重点目標に関する生徒の思考や理解の様相についてテストする。
4) 事後調査については、指導を加えた後、事前調査と同一問題で実施し理解度を見る。
5) 事前テスト問題とその正答率
(1) 調査問題(表6)
(2) 事前調査の結果
表7 事前テストの結果
(全部の正答率は六の(一)に記載)
(注) 三段階能力別編成の基準
○ 上位群→対応に着目し、規則性を発見し、解決することができる。
○ 中位群→規則の発見はできるが、式表現が劣り、複雑な問題になると解決できない。
○ 下位群→対応に着目することができず、関数の基礎学力が劣る。
(四) 検証授業の展開例
一年 関数
〈ねらい〉
○ いろいろな対応から、一意対応を理解させる。
○ 対応の図を指導の中心にし、操作を通して規則性を発見させる。
○ 実際的な例で対応に着目し、関数的な解法の指導をする。
〈指導課程〉 (表8・9・10)