教育福島0009号(1976年(S51)02月)-007page

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国語

小学校

 

小学校

 

小学校においては、学年の目標や指導事項を確かめ、学年の段階に応じた適切な言語活動を選び、単元や題材、単位時間のねらいを明確にして学習活動を展開するとともに、次の事項に留意して指導することが望まれる。

 

一、国語科における基礎的な能力を高めるよう内容と方法に工夫を凝らし着実に実践する。

 

(一) 英字や語句の指導を重視し、単元や題材及び一時間の指導の中に的確に位置づけ、書写指導との関連も考虜しながら、継続的に実践する。

(二) 聞くこと・話すことの指導に当たっては、音声言語による教材・教具の活用を図りながら、実際に聞いたり話したりする言語活動を通して、実態に即した指導を進めるよう指導計画や教材の検討をする。

(三) 国語指導の効果をいっそう高めるため校内の言語環境を整備するととに、国語科以外の教育活動の中での国語教育にも配慮し、校内の協力を求める。

 

二、読解指導と読書指導の関連をじゅうぶん考慮して、読むことの指導の充実に努める。

 

(一) 読むことの学習が、児童にとって励みとなるような学習指導を計画する。

このため、教材研究に当たっては教材構造を的確には握し、指導すべき事項に軽重をつけ、補充教材、発展教材等を計画的に組み入れる工夫をする。

(二) 読むことの指導の中にも「表現活動」を意図的に組織し、表現することによって理解がいっそう深まるようにする。このため、音読や朗読ノートなどの指導を具体的に計画する。

(三) 読書に対する興味と意欲を高め、進んで読書に親しむ積極的な読書態度を育成する。このため、学校図書館との関連を考慮して、児童が意欲的に読書に取り組む機会を設け読書指導を充実する。

 

三、作文の指導を計画的に行い、創造力を培うとともに、文章を正確に書く態度を育てるよう努力する。

 

(一) 作文の指導計画を整備し、指導時数を確保する。その際、指導計画はいつ、何を、のほかどのように書かせるかという作文の技能面の指導内容を検討するとともに、取り上げる内容についても偏りがないようにする。

(二) 実作作文の時間の指導について工夫し、効果をあげるように努める。意欲の喚起、ものの見方、考え方、取材と整理のしかた等について研究するとともに、記述前、記述中、記述後の指導を工夫する。

 

四、書写の指導を計画的に行い、文字を正しく整えて書く力を育てる。

 

(一) 硬筆、毛筆のバランスを考慮した指導計画を作成し、効果的な指導法について研究する。

(二) 字形、筆順、点画、配字など基礎的技能の指導を重視するとともに、作品主義に陥ることなく、指導目標に照らした具体的な評価や賞賛によって、望ましい態度・習慣を養うようにする。

 

中学校

 

中学校においては、国語科の領域比重(時数)を検討し、思考力、創造性豊かな心情、社会生活を高める能力、国語を愛護する態度等を育てる学習指導のあり方について考える必要がある。

このため、教材を精選し、指導の重点の置き方を工夫するとともに、次の事項に留意して指導することが望まれる。

 

一、国語科における基礎的な能力の育成に、いっそう努力する。

 

(一) 小学校に比べると、生徒一人一人の漢字力、語い力にかなりの差が出てくることを考慮し、基礎的訓練の場を設け、指導方法に工夫を凝らす、

(二) 相手を尊重しつつ正しく聞き取り落ち着いた態度で話すなど、「聞くこと.話すこと」の習慣・態度の形成に努める。

 

二、文章を正確に読む能力を高めるとともに、豊かな読書力を身につけさせるよう努力する。

 

(一) 生徒の実態に即し、読解技能の系統を正しく踏まえ、文章を理解し鑑賞する基本的な能力と態度が確実に身につくよう内容と方法を工夫する、

(二) 進んで読書しようとする意欲を喚起し、読書の喜びや感動を得させる手立てを工夫する。

 

三、作文の指導を計画的に行い文章表現の向上を図る。

 

 

 


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