教育福島0009号(1976年(S51)02月)-018page

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体育

保健体育

小学校

 

小学校

 

児童の健康増進と体力の向上、運動技能の習得並びに人間関係の育成は、学校体育の目標である。これらは児童の発育発達の面から考えても当然のことであり、この時期を逸しては取り返しがっかなくなる。各校においてはこれらを踏まえ、体育の指導方針を明確にして、教師の体育に対する認識を一段と深め、次の事項に留意して指導することが望まれる。

 

一、体力を高める。

 

運動能力は知的能力と平行して、身体発育期に向上していくものである。児童の身体発育に見合った運動能力や体力をつけるため、次の点に配慮して指導する。

 

(一) 授業における運動回数を多くし、運動量を豊富にする。

(1) 使用する用具を多くする。

(2) 課題に向かって、一回ごとの練習に全力を出させる。

(3) 運動量を豊かにする学習形態を工夫する。

(4) 学習時のきまりを作り、学習を能率的に、しかも安全に行うようにする。

(5) 教師の説明は、簡潔で具体的にする。

(二) 走る指導を取り入れる。

○ 脚力は、すべての運動の基礎である。毎時間の中に短時間でよいから、全力で走る指導を取り入れる。

(三) 課題に向かって全力でいどむ指導を展開する。

○ 教師と児童が歯をくいしばってがんばる体育指導を期待したい。このような厳しい課題追求が、運動に対する喜びと満足感を与え、更に新しい課題にいどみ心身を鍛えていくことにつながる。

 

二、運動技能を高める。

 

学年別内容は、当該学年で必ず身につけるように指導する。

 

(一) 指導のねらいを明確にする。

○ 「何を教えるのか」「どんな動きを開発するのか」「どんな力を高めるか」○ 運動の特性に応じた系統的、段階的指導を進める。

(三) 個人カード、グループ記録ノート評価尺度、チェックリストなどを利用して、多くの機会を捕らえ評価する。

○ “先生が認めてくれる”ことが子供の意欲を引き立て、技能向上につながる。

(四) 施設、用具の整備と活用を図る。

○ 真っ白に引かれたライン、掘り起こされている砂場、鮮やかに塗装されている固定施設、みがかれている鉄棒等は、体育活動への意欲をかきたてる。

○ 諸教具の整備、現有の施設、用具はじゅうぶん活用されているかを見直す。

 

三、事故を防止する。

 

(一) 真剣に授業に取り組ませる。

(二) 施設設備、用具の定期点検と、使用前の安全確認を励行する。

(三) 安全に施設、用具を使用する態度を身につけさせる。

 

学年別体力向上のねらい

技能の習得段階

 

技能の習得段階

 

 

 

 


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