教育福島0009号(1976年(S51)02月)-020page

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二、学習指導法について研究を深め、生徒の言語活動を充実する。

 

(一) 言語活動の材料、場面、方法を指導過程の各段階に明確に位置づけ、生徒の能力、興味、習熟の度合いに即した適切な言語活動を展開するように努める。

(二) 生徒の学力の実態を捕らえ、個々の生徒の能力差について要因を探り、すべての生徒に発表の機会をより多く与えるなど、意欲的に授業に参加しうるよう指導過程を組織し指導の改善を図る。

(三) 聞くこと・話すことの指導は、教師ができる限り多く英語を使用し、学習のふんい気を醸成するとともに生徒が自分自身の言葉として、聞き取り、話す学習活動を多く取り入れるようにする。

(四) 一単位時間の指導の重点事項を精選、集約し、すべての生徒が興味を持って学習に取り組むような、内容豊かな総合的な授業を展開する。

(五) 外国語学習では、反復練習することが重要なので、教材をよく選び、基本的な構文を用いて、身近なことを取り上げ練習させるようにする。

(六) 生徒の言語活動を内容的に高め、指導の効率化を図るため、教育機器を積極的に導入することが重要である。特に、音声指導に関して、機器活用の機会を多くするように努める。

(七) 能率的に授業を進めるため、一人一人の生徒に学習のしかたを会得させ、自学自習の習慣を身につけさせるとともに、課題の与え方などについても十分配慮する。

(八) 学習指導全般を通じ、教師の一方的な説明や練習の行きすぎからくる生徒の負担過重、ひいては学習意欲の減退や学習効果の低下をなくし、すべての生徒が生き生きと学習できるよう指導する。

 

三、授業の確かめと、指導の改善に役だつ評価のあり方について研究する。

 

(一) 一単位時間の具体的目標に照らした、授業の確かめを重視し、目標達成の度合い、生徒個々の反応、成果を常に踏まえた学習指導を展開する。

(二) 評価を学習指導の一貫として捕らえ、言語学習の総合力を評価しうるよう創意工夫し、指導法の改善に役だてる。

(三) 聞くこと・話すことの評価は、読むこと・書くことの評価に比べて軽くならないように配慮し、内容、方法を吟味し、意図的、継続的に実施する。

(四) 評価は評定のみに利用せず、生徒一人一人の学習意欲を高め、自信をつけさせるように、日常の積み重ねを重視する。

 

道徳教育

力、心情、態度などを学校の全教育活動を通じて養うところにその目標がある。

 

学校における道徳教育は、人間尊重の精神を身につけさせ、それを家庭や学校、その他社会における具体的な生活の中に生かすことのできる日本人を育成するため、その基盤としての道徳性、即ち、道徳的な判断力、心情、態度などを学校の全教育活動を通じて養うところにその目標がある。

更に、道徳の時間の指導は、学校の全教育活動を通じて行う道徳教育の目標をそのまま受けて、密接な関連を保ちながら、計画的、発展的な指導によって、児童・生徒の道徳性を高めようとするものである。

したがって、指導に際しては、学校の道徳教育の全体計画を念頭に置き、毎時間の指導のねらいや資料の内容を的確には握し、児童・生徒とともに考え、ともに語り合っていこうとする態度がたいせつである。

次に掲げる留意事項を共通課題として、道徳教育の充実、振興のために努力をしたい。

 

一、道徳教育の全体計画を再検討し、学校のすべての教育活動を通じて行う道徳教育を充実する。

 

(一) 道徳教育の全体計画を学校の教育目標実現の観点から再検討し、学校経営の中に正しく位置づける。

(二) それぞれの教育活動が、道徳教育の目標を達成する上でどのような役割を分担するかを明確にし、学校全体が組織的に一貫性を持って指導が進められるよう、次の事項について共通理解を深める。

ア、道徳教育の目標と基本方針

イ、各学年の指導の重点

ウ、道徳の時間及び各教科、特別活動における道徳教育との関連

エ、家庭及び地域社会との連携

オ、道徳教育に関する学校環境の整備

 

二、ねらいを明確にし、実態に即した重点的な指導ができるよう指導計画を改善する。

 

(一) 道徳の時間の指導計画の改善に当たっては、学校の全教育活動を通して行う道徳教育との関連を図り、特に必要とされる内容については重点的に取り上げるとか、いくつかの内容を関連づけて指導するなどしてそれぞれの学校の実態に即応したもの

 

 

 


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